ブルキナファソの国会議員がファーウェイにタブレットを返却へ、腐敗防止法に違反
- 2016年12月20日
- 海外携帯電話
中国のHuawei Technologies (華為技術)がブルキナファソで国民議会議員にタブレットを配布した件が問題となっていることが分かった。
Huawei Technologiesは2016年11月10日に国民議会議員へタブレットを配布したが、2015年に可決した腐敗防止法に違反するとして問題視された。
腐敗防止法では国民議会議員のような公職者が35,000西アフリカCFAフラン(約6,500円)以上の金品授受が禁止されている。
しかし、Huawei Technologiesは約130台のタブレットを国民議会議員に配布し、総額で6,500万西アフリカCFAフラン(約1,214万円)相当に達しており、1台あたりの金額も35,000西アフリカCFAフランを大幅に上回っている。
そのため、国民議会議員がHuawei Technologiesが配布したタブレットを受け取ることは腐敗防止法に違反するとの批判が報道媒体や国民の間で高まっていた。
これを受けて国民議会議員はタブレットをHuawei Technologiesに返却する決定を2016年12月5日に下したと国民議会の公式ウェブサイトを通じて発表した。
国民議会は公式ウェブサイトを通じて声明を公開し、タブレットを受け取った件は一部の国民から理解を得られなかったが、国民議会は少数の意見にも耳を傾ける必要があり、タブレットの返却を決定したと説明しているが、過剰な論争は遺憾に思うと付け加えている。
Huawei Technologiesはタブレットの配布に先立ち、ブルキナファソの首都・ワガドゥーグーと隣国のガーナと接続する光ファイバを構築する企業としてブルキナファソ政府から選定されており、2016年10月より工事を開始した。
選定に至るまで長期にわたるブルキナファソ政府とHuawei Technologiesとの間で交渉があり、選定後はブルキナファソ政府とHuawei Technologiesのパートナシップをアピールしていた。
このような背景から、ブルキナファソ政府がHuawei Technologiesを選定した見返りに、Huawei Technologiesは国民議会議員にタブレットを贈与したと捉えられても仕方ない状況にあった。
なお、ブルキナファソは中国と国交がなく、台湾と国交を維持している。
Huawei Technologiesとしてはブルキナファソにおいて中国およびHuawei Technologiesのプレゼンスを高める狙いもあったと思われる。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。