iPhone XSで阪神ケーブルエンジニアリングのAXGPを利用可能
- 2018年09月24日
- Report
米国のAppleが発売したスマートフォン「Apple iPhone XS」でHanshin Cable Engineering (阪神ケーブルエンジニアリング:以下、HCE)が提供するHai connect (ハイコネクト)のサービスを検証した。
Hai connectはHanshin Electric Railway (阪神電気鉄道)の全額出資子会社であるHCEが提供する地域限定型の高速無線通信サービスで、地域広帯域移動無線アクセスシステム(以下、地域BWA)の制度を利用する。
周波数は2575.0~2595.0 MHzの20MHz幅で、通信方式は地域BWAの高度化方式でTD-LTE方式と高い互換性を確保したAXGP方式を採用しており、実質的にTD-LTE方式のBand 41となる。
HCEは4×4 MIMOを導入しており、通信速度の理論値は下り最大220Mbps/上り最大10Mbpsである。
Apple iPhone XSはすべての型番がBand 41に対応しており、日本版のApple iPhone XSであるA2098にHCEのSIMカードを挿入して試してみた。
Band 41に対応した端末でも利用できない場合もあるが、Apple iPhone XSではアンテナピクトが正常に表示されないものの、APNの設定などは不要で接続できた。
事業者名はCo-Co、アンテナピクトの横には4GではなくLTEと表示された。
Hai connectのサービスではHCEが自社で設置する基地局のほかに、ローミングとしてWireless City Planning (以下、WCP)の基地局で運用するネットワークも利用できるが、Apple iPhone XSではWCPの基地局で運用するネットワークには正常に接続できなかった。
なお、HCEが自社で設置する基地局で運用するネットワークは公衆陸上移動体ネットワーク番号(Public Land Mobile Network Number:以下、PLMN)が440-02、WCPの基地局で運用するネットワークはPLMNが440-05となる。
440-05のネットワークでのローミングは大阪府大阪市内限定で提供する。
大阪市内は基地局の設置場所が限られると思われ、また迅速なエリアの拡大やコストも考慮して既存のWCPの基地局を使用すると思われる。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の電波利用ホームページで公開されている無線局情報などを参照すると、HCEの無線局免許は監視制御所が大阪府大阪市西区の無線局免許と、埼玉県戸田市の無線局免許が存在する。
大阪府大阪市西区であればHCEが設置した基地局で、埼玉県戸田市であればWCPの基地局となり、WCPの基地局を利用する場合もHCEのコア設備を経由するという。
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HCEのAXGP方式に接続したApple iPhone XS
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