北朝鮮代表団、ベトナムでスマホ工場の入居施設を視察
- 2019年02月28日
- DPRK
第2次 朝米首脳会談に合わせてベトナムを訪問した朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の代表団はスマートフォンの製造を行う拠点などを視察したことが分かった。
ベトナム国営メディアなどが伝えており、第2次 朝米首脳会談はベトナムの首都・ハノイ市で2019年2月27日と2019年2月28日の日程で開催されているが、北朝鮮の代表団のうち約25名は2019年2月27日にハノイ市近郊のハイフォン市などを視察した。
ハイフォン市では2019年2月27日の14時40分(ベトナム標準時)頃にベトナム最大のコングロマリットであるVingroupが投資する自動車製造複合施設を訪れた。
Vingroupはハノイ市に本社を置く企業であるが、ハイフォン市のディンブー・カットハイ経済区には重要な拠点を構えており、Vingroup傘下で自動車の開発と製造を手掛けるVINFAST Trading and Productionを通じて自動車製造複合施設を運営している。
VINFAST Trading and Productionの本社や工場に加えて、Vingroup傘下でスマートフォンなど携帯端末の開発や製造を手掛けるVinsmart research and manufactureの本社や工場も自動車製造複合施設に入居する。
自動車製造複合施設の視察ではVINFAST Trading and Productionの工場の視察が行程の中心であるが、北朝鮮の代表団を迎えたVingroupは自動車製造複合施設で式典を開催し、VINFAST Trading and ProductionやVinsmart research and manufactureの事業を紹介したという。
また、Vingroup傘下で農業関連事業を手掛けるVinEco Agricultural Investment Development and Productionはハノイ市に本社を置くが、ハイフォン市のビンバオ県にハイフォン支店や農業施設を設置しており、自動車製造複合施設の視察後にはビンバオ県の拠点も訪れた。
VINFAST Trading and Production、Vinsmart research and manufacture、VinEco Agricultural Investment Development and ProductionはいずれもVingroupの子会社で、Vingroupによる議決権持分および資本持分はVINFAST Trading and Productionが50.80%および41.90%、Vinsmart research and manufactureが72.03%および68.46%、VinEco Agricultural Investment Development and Productionが100.00%および95.80%となっている。
北朝鮮では自動車や電子機器の製造を推進して工業の発展を目指すほか、農業分野の強化も求められており、Vingroupが傘下企業を通じて展開する各種事業は参考になると判断し、視察先にVingroupの拠点を選択した可能性が高い。
Vinsmart research and manufactureは2018年6月12日に設立されており、ベトナムブランドで国際水準の携帯端末を展開することを目標と掲げている。
Vsmartブランドでスマートフォンを展開することになり、2018年12月14日には最初のスマートフォンとしてVsmart Joy 1、Vsmart Joy 1+、Vsmart Active 1、Vsmart Active 1+の4機種を発表した。
スペインの企業でBQブランドを展開するMundo Readerとは業務提携を締結しているほか、Vingroupの子会社であるVinTech Technology DevelopmentはMundo Readerの株式の51.00%を取得してMundo Readerを子会社化している。
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