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高麗リンクを運営する北朝鮮の逓オ技術合作会社、2019年Q3の業績が判明

  • 2020年05月11日
  • DPRK


朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の移動体通信事業者(MNO)であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)の2019年第3四半期累計の業績が判明した。

2019年9月30日に終了した9ヶ月間となる2019年第3四半期累計の売上高は前年同期比4.49%増の51億3,504万5,000エジプトポンド(約350億2,049万円)、総経費は前年同期比39.54%減の13億2,427万1,000エジプトポンド(約90億3,139万円)、当期純利益は前年同期比39.89%増の38億1,077万4,000エジプトポンド(約259億7,942万円)となった。

前年同期比で増収増益を達成したことになる。

また、2019年9月30日時点の総資産は310億2,334万2,000エジプトポンド(約2,116億8,092万円)、総負債は37億1,826万3,000エジプトポンド(約253億6,341万円)、純資産は273億507万9,000エジプトポンド(約1,862億5,598万円)となっている。

CHEO Technology JV CompanyはエジプトのOrascom Investment Holding (OIH)と北朝鮮の政府機関で電気通信分野などの規制を司る逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)が完全所有する国営企業のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)が合作企業として北朝鮮の首都・平壌直轄市で設立しており、出資比率および議決権持分はOrascom Investment Holdingが75%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが25%である。

2019年第3四半期累計のOrascom Investment Holdingに対する分配額は前年同期比39.89%増の28億5,808万1,000エジプトポンド(約194億9,793万円)となった。

主要事業は北朝鮮国内における移動体通信事業で、ブランド名をkoryolink (高麗リンク)として展開しており、koryolinkの朝鮮語名称として高麗網 (고려망)も定着している。

通信方式は第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式で、周波数は2.1GHz帯(Band I)を使用しており、2008年1月24日にW-CDMA方式の運営に関する免許を取得し、2008年12月15日にW-CDMA方式で携帯通信サービスを商用化した。

北朝鮮の移動体通信事業者としては初めて3Gを導入したことになる。

なお、2017年9月11日に国際連合安全保障理事会(United Nations Security Council)が全会一致で採択した決議第2375号(2017)では原則として北朝鮮の事業体や個人と行う既存の合弁事業などの維持や運営を認めていないが、Orascom Investment Holdingは決議第1718号(2006)に基づき設立された1718委員会よりCHEO Technology JV Companyに関する事業の継続の許可を取得したため、Orascom Investment HoldingはCHEO Technology JV Companyに関する事業を継続できる。



koryolinkのロゴ (平壌直轄市普通江区域)

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