オマーン当局、湾岸諸国の会議で5G電波干渉を問題提起
- 2020年06月24日
- 海外携帯電話
オマーンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信規制庁(Telecommunications Regulatory Authority:TRA)は第5世代移動通信システム(5G)で発生した電波干渉に関して湾岸協力会議の会議で問題提起することが分かった。
オマーンの移動体通信事業者(MNO)としてはOmantelブランドで展開するOman Telecommunications Companyが2019年12月11日、カタールのOoredooの子会社でOoredooブランドで展開するOmani Qatari Telecommunication Companyが2020年4月30日に5Gサービスを導入したが、いずれも電波干渉の影響で5Gサービスの品質低下が発生しているという。
電気通信規制庁は5Gサービスの品質低下の原因を調査した結果、国境を越えた電波干渉が原因と特定された。
周辺国の電気通信分野をはじめとする関連当局と継続的に連携して問題を解決する方針と説明している。
湾岸協力会議の通信技術事務局の技術委員会が2020年6月23日と2020年6月24日に開催するテレビ会議には電気通信規制庁も参加し、電波干渉に関して問題提起する方針を明らかにした。
なお、湾岸協力会議にはオマーンのほかサウジアラビア(KSA)、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、クウェート、カタールが加盟しており、技術委員会のテレビ会議には湾岸協力会議に加盟する国々の電気通信分野の規制当局が参加する。
オマーンでは3.5GHz帯の3400~3700MHzを5G向け周波数として確保し、Oman Telecommunications Companyに対して3400~3500MHz、Omani Qatari Telecommunications Companyに対して3500~3600MHz、移動体通信事業者として新規参入する予定のOman Future Telecommunicationsに対して3600~3700MHzを割当している。
3.5GHz帯は世界で最も導入事例が多い5Gの周波数であるが、衛星通信業務をはじめとする異なる用途ですでに使用していることが多いため、世界各地で周波数の共用が検討されている。
一部の国や地域では共用の検討のために3.5GHz帯の5G向けの割当に遅延が生じている場合や、3.5GHz帯を使用できない制限エリアを設けるなどの措置を講じる場合もある。
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