NEC、豪州で5G基地局の供給を模索か
- 2020年06月24日
- 海外携帯電話
NEC Corporation (日本電気)は豪州で第5世代移動通信システム(5G)の基地局のを供給するために模索している可能性が浮上した。
豪州メディアによるとNEC Corporationは豪州で5Gの展開に関与することを目指しており、中国のHuawei Technologies (華為技術)の代替として売り込む狙いという。
豪州企業にクラウドベースの仮想化無線アクセスネットワーク(vRAN)に対応した製品を供給し、豪州で様々なプロジェクトに関与する狙いとも伝えられている。
NEC CorporationはvRANに対応した5Gの基地局をRakuten Mobile (楽天モバイル)に供給しているが、同様の製品を豪州の移動体通信事業者に供給することを検討している可能性がある。
また、NEC Corporationの豪州法人であるNEC Australiaは非常勤会長職を新設しており、初代の非常勤会長としてマイク・ムルダック氏を招聘した。
マイク・ムルダック氏は豪州政府の公共サービス部門で約30年の豊富な経験を有し、2017年9月から2019年12月までは電気通信分野や放送分野の政策立案などを行う豪州の政府機関である通信芸術省(Department of Communications and the Arts)およびその継承組織のインフラ・交通・地域開発・通信省(Department of Infrastructure, Transport, Regional Development and Communications)で書記を務めた。
なお、インフラ・交通・地域開発・通信省は2020年2月1日に通信芸術省とインフラ・交通・都市・地域開発省(Department of Infrastructure, Transport, Cities and Regional Development)を統合して新設しており、基本的に通信芸術省のすべての機能を引き継いでいる。
NEC Australiaは豪州で5Gの展開に関与するために豪州の電気通信分野を熟知する人物を新設職に招聘したとの見方がある。
豪州政府は5Gの通信設備に関して中国企業を排除している。
世界的には多くの移動体通信事業者がマルチベンダ体制を採るが、5Gを導入した豪州の移動体通信事業者はTelstraがスウェーデンのEricsson、Optus MobileがフィンランドのNokiaより5Gの基地局を調達しており、5Gではシングルベンダ体制となっている。
TelstraやOptus Mobileがマルチベンダ化を図る場合、NEC Corporationは有力な選択肢のひとつとなる可能性がある。
豪州の移動体通信事業者としてはOptus MobileおよびVodafone Hutchison Australia (VHA)が第4世代移動通信システム(4G)の基地局でHuawei Technologiesを採用しており、5GでもHuawei Technologiesと協力することは決定的となっていた。
しかし、Optus Mobileは豪州政府の決定に従い、従来より協力していたNokiaから5Gの通信設備を調達して5Gを商用化することになった。
The Australian Financial Review
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