東京都がローカル5Gと自営BWAの免許を取得、産業技術研究センターで整備
- 2020年06月25日
- Local 5G
東京都は総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の関東総合通信局よりローカル5Gおよび自営広帯域移動無線アクセス(以下、自営BWA)の無線局免許を取得したことが分かった。
総務省が運営する電波利用ホームページを通じて東京都がローカル5Gおよび自営BWAの無線局免許を取得した事実を確認できる。
ローカル5Gの無線局免許は2局を取得しており、周波数および帯域幅は28200~28300MHzの100MHz幅となる。
自営BWAの無線局免許も2局を取得し、周波数および帯域幅は2580~2590MHzの10MHz幅である。
いずれも無線局免許の取得は2020年6月19日付けで、送受信所は東京都江東区、監視制御所は東京都新宿区となっている。
東京都はローカル5Gの整備に関して公式に発表しており、総務省がローカル5Gの無線局免許の申請の受け付けを開始した2019年12月24日にローカル5Gの無線局免許を申請していた。
江東区に所在するテレコムセンタービル東棟の東京都立産業技術研究センター内にローカル5Gの基地局を設置することも明らかにしており、より具体的には2階の東京ロボット産業支援プラザと3階のIoT支援サイトにローカル5Gの基地局を設置すると案内している。
ローカル5Gの無線局免許は2局を取得したため、東京ロボット産業支援プラザとIoT支援サイトに1局ずつローカル5Gの基地局を設置すると思われる。
ローカル5Gの通信方式は第5世代移動通信システム(5G)のNR方式となるが、NR方式の導入初期は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成が主流となる。
東京都もNSA構成で運用すると思われるが、NSA構成ではアンカーバンドとして機能するLTE方式への常時接続が必要で、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)が動作してNR方式とLTE方式の同時通信を行うため、事実上のLTE方式を導入できる自営BWAをアンカーバンドとして活用すると考えられる。
なお、自営BWAは地域広帯域移動無線アクセス(以下、地域BWA)と同一の周波数を使用しており、江東区では先にTokyo Bay Network (東京ベイネットワーク)が2017年10月3日付けで最初の地域BWAの無線局免許を取得し、地域BWAの高度化方式として事実上のLTE方式を導入している。
東京都はTokyo Bay Networkが運用する地域BWAの高度化方式と干渉を避けるようにして自営BWAを運用することになる。
自営BWAはLTE方式のBand 41、ローカル5GはNR方式のn257を導入できるため、EN-DCの組み合わせはDC_41A_n257Aとなる見込み。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。