ローカル5G向けモバイルWi-FiルータRAKU Plusがタコヤキの認証を通過
- 2020年07月24日
- Local 5G
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の技術基準適合証明または工事設計認証などを通過した機器の情報が更新された。
台湾のPalcom International (皇鋒通訊)製のNR/LTE端末「RAKU Plus」が2020年6月24日付けでTACOYAKI (タコヤキ)を通じて電波法に基づく工事設計認証を取得したことが分かった。
工事設計認証番号は020-200068。
モバイルネットワークはNR (FR1, TDD) 4500(n79) MHz, NR (FR2, TDD) 28000(n257) MHz, LTE (TDD) 2500(B41) MHzで認証を受けている。
無線LANの周波数でも認証を受けており、無線LANは2.4GHz帯および5GHz帯を利用できる。
RAKU Plusはローカル5Gの試験用で使用される端末と思われる。
n79は4500~4900MHzの周波数範囲で認証を受けており、NTT DOCOMOが割当を受けた周波数とローカル5Gに割当する予定の周波数が含まれている。
n257は27000~29500MHzの周波数範囲で認証を受けており、NTT DOCOMO、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)、SoftBank、Rakuten Mobile (楽天モバイル)が割当を受けた周波数に加えて、ローカル5G向けに割当した周波数とローカル5G向けに割当する予定の周波数にも対応することが分かる。
なお、NR方式の3.5~3.7GHz帯はNTT DOCOMO、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone、SoftBank、Rakutenが割当を受けたすべての周波数で認証を受けていない。
LTE方式はB41のみで認証を受けているため、B41を導入していないNTT DOCOMOやRakuten Mobileはもちろんのこと、NR方式の周波数を考慮してもKDDIおよびOkinawa Cellular TelephoneやSoftBank向けの可能性も考えにくい。
したがって、ローカル5G向け端末の可能性が高く、ローカル5Gに対応した無線LANルータと推測できる。
B41は全国広帯域移動無線アクセスシステム(全国BWA)や地域広帯域移動無線アクセスシステム(地域BWA)および自営等広帯域移動無線アクセスシステム(自営等BWA)の周波数に対応している。
ローカル5Gの通信方式はNR方式となるが、導入当初はLTE方式またはLTE方式と高い互換性を確保した通信方式と連携するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用するため、アンカーバンドとして機能するLTE方式への常時接続が前提となる。
認証を受けた周波数から、LTE方式と高い互換性を確保した全国BWAまたは地域BWAおよび自営等BWAをアンカーバンドとして使用するローカル5Gを想定して設計したと考えられる。
申請者のPalcom Internationalは台湾のCompal Electronics (仁宝電脳工業)の完全子会社で、台湾ではCompal Electronicsが製造した他社ブランドの端末の販売などを主要事業としており、実際の製造元はCompal Electronicsと思われる。
大阪府大阪市内で実験試験局免許を取得してローカル5Gと自営等BWAの環境を構築した企業はローカル5Gに対応した端末としてCompal Electronicsのモバイル無線LANルータを使用しているため、その端末に該当する可能性が高い。
なお、TACOYAKIは技術基準適合証明の事業を行う者として、総務大臣の登録を受けた登録証明機関である。
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