NTTドコモ、5G NRの上りで256QAMを導入へ
- 2020年11月29日
- docomo-総合
NTT DOCOMOは第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定されたNR方式の上りで256QAMを導入することが分かった。
商用化の当初よりNTT DOCOMOが提供するNR方式に準拠した5Gの通信速度はサブ6GHz帯の周波数を使用すると上り最大182Mbpsとなるが、2020年12月には最大218Mbpsに高速化する。
NTT DOCOMOが2020年11月5日に発表した新商品の仕様を確認すると、FUJITSU CONNECTED TECHNOLOGIES (富士通コネクテッドテクノロジーズ:FCNT)製のarrows NX9 F-52A、韓国のLG Electronics (LG電子)製のLG VELVET L-52A、韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のGalaxy A51 5G SC-54A、SHARP製のAQUOS sense5G SH-53A、Sony Mobile Communications製のXperia 5 II SO-52Aが最大218Mbpsに対応すると記載されている。
いずれも5Gには対応するが、ミリ波(mmWave)には非対応であるため、サブ6GHz帯で高速化することが分かる。
NTT DOCOMOはサブ6GHz帯では3.5GHz帯の100MHz幅と4.5GHz帯の100MHz幅、ミリ波では28GHz帯の400MHz幅をNR方式で使用しており、NR Bandは3.5GHz帯がFR1のn78、4.5GHz帯がFR1のn79、28GHz帯がFR2のn257となる。
上りではn78とn79は64QAM、n257は64QAMおよび2×2 MIMOを実装しているが、n78とn79で変調方式を64QAMから256QAMに拡張することで高速化を実現する。
2020年12月以降に発売するLG VELVET L-52Aおよび2020年度春に発売するAQUOS sense5G SH-53Aでは特に記載はないが、2020年11月6日に発売したGalaxy A51 5G SC-54A、2020年11月12日に発売したXperia 5 II SO-52A、2020年12月以降に発売するarrows NX9 F-52Aはいずれも発売時点では最大182Mbpsとなっている。
Galaxy A51 5G SC-54Aは2020年12月、arrows NX9 F-52AおよびXperia 5 II SO-52Aは2020年度冬以降にソフトウェアのアップデートを実施して最大218Mbpsに対応する予定と案内しているため、2020年12月より高速化すると考えられる。
なお、NTT DOCOMOが公表する5Gの通信速度はE-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)を適用時の規格上の理論値である。
EN-DCはNR方式と第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式で同時通信する技術となり、最大182Mbpsおよび最大218MbpsはいずれもEN-DCの組み合わせがDC_1A_n78A、DC_1A_n79A、DC_3A_n78A、DC_3A_n79Aで、LTE方式は帯域幅が20MHz幅かつ変調方式が64QAMの場合に実現できる。
なお、Samsung Electronics製のGalaxy Note20 Ultra 5G SC-53Aも発売当初は最大182Mbpsであるが、2020年12月にソフトウェアのアップデートを通じてミリ波に対応かつ最大480Mbpsに高速化する。
理論値はサブ6GHz帯よりミリ波の方が高速であるため、仕様としては最大速度を案内しているが、ほかの機種と同様にサブ6GHz帯では最大218Mbpsに対応すると思われる。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。