ZTEと中国聯通、スーパーDSSを実装
- 2020年12月06日
- 海外携帯電話
中国のZTE (中興通訊)および中国の移動体通信事業者(MNO)でChina Unicom (中国聯通)として事業を行うChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)はスーパーDSSを導入したことが分かった。
従来のダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と第5世代移動通信システム(5G)のNR方式の2方式で動的に周波数を共有する技術であるが、スーパーDSSではLTE方式とNR方式に第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式または第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式のいずれかを加えた3方式で動的に周波数を共有する。
ZTEが開発したスーパーDSSのソリューションは周波数によって対応する通信方式が異なり、LTE方式とNR方式に対応することは前提として、1.8GHz帯ではGSM方式、2.1GHz帯ではW-CDMA方式に対応している。
ZTEによるとChina United Network Communicationsと協力しており、China United Network CommunicationsがZTEのソリューションを導入して商用環境でスーパーDSSを実装したという。
周波数は2.1GHz帯の20MHz幅*2を使用しており、W-CDMA方式の音声通話を維持したうえで、LTE方式やNR方式も運用できる。
2.1GHz帯の20MHz幅*2を保有する状況で、W-CDMA方式を残して最大の帯域幅でLTE方式およびNR方式を運用する場合、従来のDSSであれば5MHz幅*2をW-CDMA方式に残し、15MHz幅*2でDSSの実装が可能となる。
スーパーDSSで20MHz幅*2を使用した場合のLTE方式の通信速度は従来のDSSで15MHz幅*2を使用した場合と比べて35%の向上が確認できたという。
また、NR方式の通信速度は最大で140Mbpsを実現しており、W-CDMA方式の音声通話の品質も安定した状態を維持できると説明している。
なお、China United Network Communicationsは2019年10月31日よりNR方式に準拠した5Gサービスの提供を開始しており、China United Network Communicationsの親会社でグループの統括会社として機能する中国のChina United Network Communications Group (中国聯合網絡通信集団)が交付を受けた免許に基づき、事業会社であるChina United Network Communicationsが運営主体として事業を行う。
周波数はサブ6GHz帯を使用しており、当初は3.5GHz帯で運用してきたが、新たに2.1GHz帯の使用も開始した。
NR Bandは2.1GHz帯がFR1のn1で、3.5GHz帯がFR1のn78となる。
中国の移動体通信事業者であるChina Telecom (中国電信)と共同で5Gの整備を進めている。
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