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NTTドコモ、4G向け周波数の3.5GHz帯で5G開始



NTT DOCOMOは3.5GHz帯の周波数で第5世代移動通信システム(5G)の提供を開始したことが分かった。

2022年7月15日に発売したSHARP製のAQUOS R7 SH-52Cが発売時点で3.5GHz帯の5Gに対応しており、NTT DOCOMOの広報室によるとAQUOS R7 SH-52Cの発売に伴い3.5GHz帯で5Gの提供を開始しているという。

NTT DOCOMOの公式ウェブサイトでは3.5GHz帯と表記しているが、厳密には3.4GHz帯と3.5GHz帯を使用する。

3.4GHz帯は第4世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画の認定に伴い割当を受けた3440~3480MHzで、3.5GHz帯は第4世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設計画の認定に伴い割当を受けた3480~3520MHzである。

3.4GHz帯と3.5GHz帯では割当の時期が異なるが、NTT DOCOMOは3.4GHz帯と3.5GHz帯で連続した80MHz幅の確保に成功している。

いずれの周波数でも第4世代移動通信システム(4G)の無線方式であるLTE方式を導入および運用してきたが、一部の地域では5Gの無線方式であるNR方式を導入および運用することになった。

NTT DOCOMOは2020年3月25日に3.7GHz帯と4.5GHz帯を使用して5Gを商用化し、2020年9月23日からは5Gで28GHz帯の使用も開始した。

3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯はすべて第5世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設計画の認定に伴い割当を受けた5G向け周波数であるため、NTT DOCOMOとしては初めて4G向け周波数で5Gを導入したことになる。

1搬送波あたりの帯域幅はLTE方式で最大20MHz幅、NR方式のサブ6GHz帯(Sub6)を中心とするFR1のTDDでは最大100MHz幅となる。

そのため、NR方式で3.4GHz帯もしくは3.5GHz帯を使用する場合は40MHz幅、両方の周波数を使用する場合は80MHz幅で運用することが可能である。

参考までに総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)が運用する電波利用ホームページを参照すると、2022年8月7日までに反映された情報として3.4GHz帯と3.5GHz帯を使用した80MHz幅では35局、3.5GHz帯の40MHz幅では15局の無線局免許を取得している。

3.5GHz帯ではNR Bandはn78として運用しており、3.7GHz帯と同一のNR Bandとなっている。

n78の周波数範囲は3300~3800MHzと定義されており、3.4GHz帯および3.5GHz帯の3440~3520MHzと3.7GHz帯の3600~3700MHzはすべてn78に含まれるため、いずれの周波数でもn78として運用できる。

韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のGalaxy S22 SC-51CおよびGalaxy S22 Ultra SC-52C、Sony製のXperia 1 IV SO-51Cは発売後にソフトウェアのアップデートを実施して3.5GHz帯の5Gに対応する予定である。

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