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楽天モバイルのマルチIMSI技術を活用した海外ローミングを試す



Rakuten Mobile (楽天モバイル)が提供するマルチIMSI技術を活用した海外ローミングを米領グアムで試したため紹介する。

移動体通信事業者(MNO)として展開する携帯通信事業では海外ローミングでマルチIMSI技術を採用し、フランスの移動体通信事業者であるOrangeのローミングソリューションを導入している。

マルチIMSI技術はあらかじめSIMカードに複数のIMSIを格納しており、基地局からの報知情報をもとにSIMカード内のアプレットが必要に応じてIMSIを切り替える技術である。

Rakuten MobileのSIMカードではアプレットに440-11から始まるRakuten MobileのIMSIと208-01から始まるOrangeのIMSIを格納し、報知情報をもとに携帯通信網側のMCCが日本の440もしくは441の場合はRakuten MobileのIMSIを使用するが、携帯通信網側のMCCが440や441以外、すなわち日本以外の場合はOrangeのIMSIに切り替わる。

実際にグアムで試すとSIMカードのホームPLMN (HPLMN)は440-11から208-01に、APNを確認してもMCCとMNCは440と11から208と01に切り替わることを確認できた。

携帯端末側がOrangeのSIMカードとして認識し、APNの名前がOrange Worldに変更される場合もある。

なお、グアムでは対象の移動体通信事業者はIT&Eとして携帯通信事業を行うPTI Pacificaで、エリアはPTI Pacificaのエリアに準ずる。

PTI Pacificaは米自治領北マリアナ諸島自治連邦区に登記上の本店が所在する北マリアナ諸島法人であるが、北マリアナ諸島に加えてグアムでも携帯通信事業を行う。

ただ、機種によってIMSIが切り替わらず、海外ローミングを利用できない事象の発生を確認した。

複数の機種で動作確認したところ、米国(アメリカ)のApple製のiPhone 13 Pro (A2636)および台湾のASUSTeK Computer (華碩電脳)製のSmartphone for Snapdragon Insiders (ASUS_I007D)では問題なく動作したが、韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のGalaxy S22 SC-51Cでは動作しなかった。

ほかの携帯端末でIMSIを切り替え後はGalaxy S22 SC-51CでもOrangeのSIMカードと認識して海外ローミングを利用できたが、帰国後も海外到着後と同様にほかの携帯端末で再びIMSIを切り替える必要があった。

過去にSamsung Electronics製のGalaxy S8+ SC-03Jでも他社のマルチIMSI技術を採用した海外ローミングを利用できない事象を確認したため、少なくともNTT DOCOMOの製品として発売した携帯端末ではIMSIの切り替えに対応していない場合があると推測できる。

Rakuten Mobileは公式ウェブサイトで楽天回線対応製品を掲載しており、APN自動設定の海外の項目で対応と表示する機種がIMSIの切り替えに対応することになる。

スマートウォッチと一部のモバイル無線LANルータを除いた楽天回線対応製品では対応するため、基本的に海外ローミングは楽天回線対応製品で利用することが望ましい。

楽天回線対応製品のスマートフォンでも一部の機種は海外ローミングを利用時に一部のエリアでAPNを自動選択できない場合があるため、手動で設定するよう案内している。

Rakuten Mobileの海外ローミングを利用する場合は事前に対応状況を確認することを推奨したい。

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