NTTドコモとauの5Gスマホ、2022冬モデルから国内3Gは完全非対応に
NTT DOCOMOやKDDIおよび同社の連結子会社であるOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)が2022年冬以降に発売する第5世代移動通信システム(5G)のスマートフォンは日本国内で第3世代移動通信システム(3G)に非対応となることが分かった。
これまでにNTT DOCOMO、KDDI、Okinawa Cellular Telephoneが発売した5Gのスマートフォンは3GとしてW-CDMA方式のBand Iも利用できる。
日本国内ではNTT DOCOMOおよびSoftBank Corp.がBand Iを導入しているが、Band Iは世界で最も3Gとして導入事例が多い周波数であるため、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephoneが展開するスマートフォンでもBand Iを基本的に実装している。
NTT DOCOMOの場合は2020年11月10日より5G契約では同社の3Gを利用できないほか、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephoneが3Gとして採用したCDMA2000方式は当初より5Gのスマートフォンでは対応していない。
そのため、5Gのスマートフォンを5G契約で使用する場合はNTT DOCOMO、KDDI、Okinawa Cellular Telephoneの3Gを利用できないが、SoftBank Corp.のSIMカードを利用する場合はBand Iを利用できた。
しかし、全機種であるかどうかまでは確定していないが、少なくとも2022-2023冬春モデルの一部機種からは携帯端末側がBand Iに対応する場合でも日本国内では完全に利用不可となる模様である。
NTT DOCOMO、KDDI、Okinawa Cellular Telephoneが公開する製品の仕様を確認すると、2022夏モデルでは日本国内でもBand Iに対応すると記載しているが、2022-2023冬春モデルでは日本国内でBand Iには非対応となっている。
日本国内ではBand Iに非対応でも海外ではBand Iに対応すると記載しているため、基地局からの報知情報をもとに携帯通信網側のMCCが日本の440もしくは441以外、すなわち日本以外の場合に限りBand Iを有効化する仕様に変更したと考えられる。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)が運用する電波利用ホームページを確認すると、2022夏モデルまではBand Iでも電波法に基づく工事設計認証を取得しており、販売元ではBand Iを利用できない場合でも日本国内でBand Iを利用することは想定していた。
しかし、2022-2023冬春モデルからはBand Iでは工事設計認証を取得しておらず、仕様の変更を受けてBand Iでは工事設計認証を取得する必要ないと判断したと思われる。
SoftBank Corp.は2024年1月下旬、NTT DOCOMOは2026年3月31日にBand Iを含めた3Gの提供を終了する予定である。
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