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欧州の航空機内で5Gを導入可能に



欧州連合(European Union:EU)の行政執行機関である欧州委員会(European Commission:EC)は欧州連合域内を飛行する航空機内で第5世代移動通信システム(5G)を導入できるよう制度整備した。

これにより、5Gを整備した欧州連合域内を飛行する航空機内ではローミングで5Gを利用できる。

航空機内でローミングを利用するためには地上の通信事業者で航空機内のローミングに対応した料金プランに加入している必要がある。

欧州委員会は2008年4月7日付けの委員会決定2008/294/ECで欧州連合域内の航空機内で携帯通信サービスを導入できるよう無線方式および周波数を指定しており、欧州連合域内を飛行する航空機内で携帯通信サービスの提供を実現した。

無線方式は第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式、周波数は1.8GHz帯を指定したが、2013年11月12日付けの委員会実施決定2013/654/EUでは無線方式および周波数を追加している。

無線方式は第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式および第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を追加しており、周波数はW-CDMA方式で2.1GHz帯、LTE方式で1.8GHz帯の使用を認めている。

2022年11月23日付けの委員会実施決定(EU)2022/2324では再び無線方式を追加し、5GのNR方式を1.8GHz帯で導入できる。

なお、周波数範囲は1.8GHz帯がFDDで1710~1785MHzおよび1805~1880MHz、2.1GHz帯がFDDで1920~1980MHzおよび2110~2170MHzとなっている。

バンド番号はW-CDMA方式がI、LTE方式がB3、NR方式がFR1のn3である。

NR方式をLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成のOption 3xで運用する場合は必ずB3がアンカーバンドとして機能するため、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)の組み合わせはDC_(n)3AA、DC_3A_n3A、DC_3A_n3A(1)のいずれかとなる。

NR方式は非アクティブアンテナシステムで運用できるため、アンテナと無線装置を一体化したアクティブアンテナは使用できない。

航空機内で携帯通信網を運用する通信事業者はノルウェーのAeroMobileもしくはスイスのSITA OnAir Switzerlandで、航空機内に設置したピコセルで携帯通信網を整備する。

航空会社や機材によって通信事業者や無線方式および周波数が異なる。

航空機内で5Gを導入する場合は航空会社から発表すると思われる。

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