近畿地方でソニーワイヤレスコミュニケーションズのNURO Wireless 5G向け基地局を発見
Sony Group Corporationの完全子会社であるSony Wireless Communicationsが開設したNURO Wireless 5G向けの基地局を近畿地方で確認した。
NURO Wireless 5Gはローカル5Gを利用した集合住宅向け固定インターネット接続サービスである。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)が運営する電波利用ホームページを参照すると、Sony Wireless Communicationsが総務省の近畿総合通信局管内で取得したローカル5Gの基地局の無線局免許は2024年6月13日時点で3件にとどまるため、近畿地方ではNURO Wireless 5Gで利用する基地局は最大3局と極めて少ないが、大阪府内で発見できた。
総戸数が400戸超の大規模な集合住宅をカバーする目的で集合住宅付近の電柱に基地局を設置しており、基地局を構成する無線装置はアンテナ分離型で、アンテナは4800~4900MHzと5470~5725MHzに対応した4ポート屋外パネルアンテナを組み合わせ、上層階もカバーできるようチルト角はマイナスとなっている。
無線装置の型番はWAS-SW1000で、ベンダは電波法に基づく工事設計認証上はSony Wireless Communicationsとなる。
アンテナの型番はSCWL-4857-15D65XPBで、ベンダは台湾のJietong Digital Technology (傑通数碼科技)である。
NURO Wireless 5Gではローカル5Gと無線LANのアグリゲーションで基地局と端末を接続するため、無線装置は第5世代移動通信システム(5G)の無線方式であるNR方式と無線LANに対応しており、周波数はNR方式が4.8GHz帯、無線LANが5.6GHz帯で動作する。
NR方式はバンド番号がFR1のn79、無線アクセスネットワーク(RAN)構成がスタンドアローン(SA)構成のOption 2で、公衆陸上移動体通信番号(Public Land Mobile Network Number:PLMN番号)は441-202を報知していることも確認できた。
端末は据置型のデュアルバンドサービスルーターWCE-G1000を提供しており、工事設計認証上のベンダはSony Wireless Communicationsである。
集合住宅付近の公道からSSIDを検索したところ、信号強度は弱いが、1件のWCE1K-から始まる標準のSSIDを検出したため、少なくとも1世帯はNURO Wireless 5Gを利用していることが分かる。
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