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ベトナムのMobiFoneが5G周波数を取得、一度は流札の不人気周波数



ベトナムの政府機関で電気通信分野などの規制を司る情報通信省(Ministry of Information and Communications:MIC)の傘下機関である無線周波数管理局(Authority of Radio Frequency Management:ARFM)は携帯通信向け周波数として3.8GHz帯を割当した。

対象の周波数範囲は3800~3900MHzで、第5世代移動通信システム(5G)以降の無線方式の導入を認めるため、事実上の5G向け周波数となる。

2024年7月9日に周波数オークションを行い、ベトナムの移動体通信事業者(MNO)であるMobiFone Corporationが落札に成功しちえる。

MobiFone Corporationは5Gの無線方式としてNR方式を導入するため、NR BandはFR1のn77として運用することになる。

東南アジアでは初めてn77を運用する移動体通信事業者となる見込みである。

3.8GHz帯は5Gの導入を想定した2.5GHz帯や3.7GHz帯とともに2024年3月に割当することを予定していた。

周波数オークションの開催日は2.5GHz帯が2024年3月8日、3.8GHz帯が2024年3月14日、3.7GHz帯が2024年3月19日で、周波数の取得に成功した移動体通信事業者は次回以降には参加できない条件が付された。

最も人気の2.5GHz帯は大手の3者の移動体通信事業者が参加して高騰したが、3.8GHz帯は最も不人気で、応札の流札に終わった。

3.8GHz帯を取得した場合は3.7GHz帯を取得できないため、2.5GHz帯の取得に失敗した2者は2番目に人気の3.7GHz帯の取得を目標に切り替え、3.8GHz帯は無視することになった。

MobiFone Corporationは3.7GHz帯も取得に失敗したが、競争力の確保に高速な5Gの導入は必須であるため、一度は流札した最も不人気な3.8GHz帯の2回目の周波数オークションには参加して落札するほかに選択はなかった。

NR方式を導入時にNR Bandは2.5GHz帯では東南アジアを含めた世界各地で採用が多いFR1のn41、3.7GHz帯は東南アジアを含めた世界各地で中心的なFR1のn78を運用できるが、3.8GHz帯では世界的に採用の事例が少ないn77を運用する必要があるため、不人気の周波数となった。

当初から3.8GHz帯の不人気は容易に予測できたため、人気順に実施することで3.8GHz帯の流札を防ぎ、2回目の周波数オークションを開催する不手際を回避できたと考えられる。

なぜ、3.8GHz帯を2番目に設定したか理解に苦しむところである。

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