世界でLTEを提供する事業者が360社に、世界最多のBand 3は44%が採用
- 2015年01月13日
- 海外携帯電話
世界のLTEネットワークに関する最新の調査をGSAが公表した。
商用サービスとして提供しているLTEネットワークは世界の124の国と地域で360社の事業者が展開している。
2014年には96社の事業者がLTEネットワークを商用化したとのことで、LTEサービスを提供する国や地域が100を超え、事業者が300を超えた。
なお、100番目の国または地域はSmart Axiataが2014年1月22日にLTEサービスを開始したカンボジア、300番目の事業者は2015年6月4日にLTEサービスを開始した台湾のTaiwan Mobile(台湾大哥大)である。
世界で最も採用が多いLTEネットワークの周波数はBand 3(1.8GHz帯)で、76の国と地域において158社の事業者が採用している。
Band 3の採用数は全体の約44%にも達している。
また、商用で流通しているLTE端末の42%以上がBand 3に対応しているとのことである。
Band 3に次いで採用数が多い周波数はBand 7(2.6GHz)帯となり、Band 7の採用数は25%以上としている。
世界で3番目に採用数が多い周波数はBand 20(800MHz帯)で、1GHz未満の周波数では最も採用数が多いことになる。
4番目にはAWSと呼ばれるBand 4(1.7GHz帯)の採用が米州を中心に進んでいる。
商用化されているLTEネットワークではFDD-LTE方式が主流となっており、312社がFDD-LTE方式のみで展開する。
TD-LTE方式のみが31社で、FDD-LTE方式とTD-LTE方式のデュアルモードが17社となり、TD-LTE方式を展開する事業者は合計で48社となっている。
およそ8社のうち1社がTD-LTE方式を採用している計算になる。
なお、TD-LTE方式の周波数別ではトップがBand 40(2.3GHz)帯、2番目がBand 38(2.6GHz帯)、3番目がBand 41(2.5GHz帯)、4番目がBand 42(3.5GHz帯)、5番目がBand 39(1.9GHz帯)およびBand 43(3.6GHz帯)である。
2014年はLTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーションの導入も進んだことを明らかにしている。
31の国と地域で49社がキャリアアグリゲーションを導入済みという。
LTEネットワーク上で音声通話を実現するVoLTEはキャリアアグリゲーションと比べて導入が遅れており、7の国と地域で14社が導入している。
2014年の重用な点としては、Band 28(700MHz帯)の商用化も挙げられている。
Band 28はFDD APT700とも呼ばれており、日本を含む世界各地で広く採用される見込みで、台湾では世界最多となる3社がBand 28で商用サービスを提供している。
商用で流通している端末としては世界的に有名なApple製のスマートフォンを含む55機種がBand 28に対応した。
42の国と地域でBand 28を商用化済みまたは展開が計画されているとのことである。
Band 28については商用化済みの国や地域より計画中の国や地域が多く、今後は対応端末の大幅な増加も期待されている。
調査結果の資料では触れられていないが、2014年にはフィンランドのUkkoverkotが世界で初めて450MHz帯(Band 31)を商用化しており、Band 31に対応した端末も流通している。
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