ウクライナ当局がLTE用に2.3GHz帯と2.6GHz帯を割当へ、TD-LTEを導入予定
- 2016年04月12日
- 海外携帯電話
ウクライナの政府機関で電気通信事業などを管轄するNational Commission for the State Regulation of Communications and Informatization (以下、NCCIR)はLTE方式で利用する周波数に関する決定を発表した。
ウクライナではLTE方式を導入済みの移動体通信事業者はなく、LTE方式で利用する周波数を検討していた。
700MHz帯、900MHz帯、1.5GHz帯、1.8GHz帯、2.1GHz帯、2.3GHz帯、2.6GHz帯を候補として協議を重ねてきたが、まずは2.3GHz帯と2.6GHz帯をLTE方式で利用するために確保することで決定した。
2.3GHz帯と2.6GHz帯はともに特別市、州、自治共和国によって周波数範囲が異なっており、2.3GHz帯はキエフ特別市、ドニプロペトロウシク州、オデッサ州、ドネツィク州、ハルキウ州、ザポリージャ州が2300.0~2305.0 MHzと2320.0~2345.0 MHz、キエフ州、イヴァーノ=フランキーウシク州、チェルニウツィー州、ヴィーンヌィツャ州、テルノーピリ州、ヴォルィーニ州、キロヴォフラード州、フメリヌィーツィクィイ州、ザカルパッチャ州、ヘルソン州、ポルタヴァ州、ジトームィル州、ムィコラーイウ州、スームィ州、リヴィウ州、チェルカースィ州、リウネ州、チェルニーヒウ州、ルハーンシク州、クリミア自治共和国、セヴァストポリ特別市が2300.0~2345.0 MHzとなる。
2.6GHz帯はキエフ州が2540.0~2556.0 MHz、ハルキウ州が2532.0~2540.0 MHz、2548.0~2556.0 MHz、2612.0~2620.0 MHz、ザポリージャ州が2532.0~2540.0 MHz、2564.0~2580.0 MHz、2612.0~2620.0 MHz、クリミア自治共和国が2532.0~2540.0 MHz、2548.0~2556.0 MHz、2612.0~2620.0 MHz、セヴァストポリ特別市が2532.0~2540.0 MHzと2612.0~2620.0 MHzである。
いずれもTD-LTE方式で利用する計画で、2.3GHz帯がBand 40、2.6GHz帯がBand 38またはBand 41に該当する。
なお、クリミア自治共和国とセヴァストポリ特別市は国際的には承認を得られていないもののロシアが編入しており、ウクライナの実効支配は及んでいない。
したがって、クリミア自治共和国とセヴァストポリ特別市で確保された周波数をウクライナの移動体通信事業者が利用することは極めて困難である。
ウクライナの立場上、また国際社会としてもクリミア自治共和国とセヴァストポリ特別市はウクライナの領土であり、NCCIRは周波数の割当計画にクリミア自治共和国とセヴァストポリ特別市も含めている。
クリミア自治共和国とセヴァストポリ特別市ではロシアによる編入後にロシアの移動体通信事業者が新規参入しており、すでにLTEサービスも開始している。
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