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オーストラリアのVodafone Hutchison AustraliaでFDD-LTEのイントラバンドCAを使えた



豪州の移動体通信事業者であるVodafone Hutchison Australia (VHA)でFDD-LTE方式のイントラバンド・キャリアアグリゲーションを導入していることが分かった。

FDD-LTE方式のインターバンド・キャリアアグリゲーションやTD-LTE方式のイントラバンド・キャリアアグリゲーションは日本を含めたアジアの各地で何度も体験しているが、豪州訪問時にFDD-LTE方式のイントラバンド・キャリアアグリゲーションを初めて体験できたので記念に書いておく。

なお、イントラバンド・キャリアアグリゲーションは同一バンドの搬送波を束ねるキャリアアグリゲーションで、インターバンド・キャリアアグリゲーションは異なるバンドの搬送波を束ねるキャリアアグリゲーションである。

Vodafone Hutchison Australiaが4Gとして提供するLTEサービスで使用している周波数はFDD-LTE方式の2.1GHz帯(Band 1)、1.8GHz帯(Band 3)、900MHz帯(Band 8)、850MHz帯(Band 5)となっている。

2017年4月には周波数オークションを通じて700MHz帯を取得しており、将来的にはFDD-LTE方式の700MHz帯(Band 28)も導入することは確実である。

リージョナルエリアも含めて豪州全土で850MHz帯をメインで使用し、周波数別基地局数ではすべての特別地域および州で850MHz帯の基地局が最多となる。

なお、900MHz帯は2017年5月時点ではビクトリア州で極めて限定的に使用されている程度で、普通に使用する分には無視しても差し支えない。

メトロポリタンエリアでは2.1GHz帯や1.8GHz帯を活用してLTEネットワークを構築している。

1.8GHz帯はFDD-LTE方式とGSM方式で利用していたが、GSM方式からFDD-LTE方式への転用も進めており、1.8GHz帯でイントラバンド・キャリアアグリゲーションも導入した。

隣接する20MHz幅と10MHz幅の搬送波を束ねるため、Intra-band Contiguous Carrier Aggregation、組み合わせはCA_3Cで、通信速度は下り最大225Mbpsとなり、ニューサウスウェールズ州・シドニーとビクトリア州・メルボルンで使えた。

vha_ca3c

ServiceModeでイントラバンド・キャリアアグリゲーションを確認

キャリアアグリゲーションの組み合わせはほかにも導入しており、CA_1A-3Aでは通信速度が下り最大262.5Mbpsに達する。

豪州では地域別に周波数割当が異なり、参考までにVodafone Hutchison Australiaが所有する周波数資産は2.1GHz帯がシドニーとメルボルンで25MHz幅*2、ブリスベン、アデレード、パースで20MHz幅*2、キャンベラ、ホバート、ダーウィンで10MHz幅*2、その他の都市で5MHz幅*2、1.8GHz帯がシドニーとメルボルンで30MHz幅*2、キャンベラ、ブリスベン、アデレード、パースで25MHz幅*2、その他の都市で5MHz幅*2または10MHz幅*2、900MHz帯が豪州全土で8.2MHz幅*2、850MHz帯がメトロポリタンエリアで10MHz幅*2、リージョナルエリアで5MHz幅*2、700MHz帯が豪州全土で5MHz幅*2となる。

なお、Vodafone Hutchison Australiaは英国のVodafone Groupと香港特別行政区のCK Hutchison Holdings (長江和記実業)の子会社であるHutchison Telecommunications (Australia)の折半出資合弁会社で、ブランド名をVodafoneとして展開している。

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ノースシドニーにあるVodafone Hutchison Australiaの本社

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