NTTドコモと読売テレビ放送、5G体験会を実施
- 2018年10月04日
- docomo-総合
NTT DOCOMOの関西支社とYomiuri Telecasting Corporation (読売テレビ放送)は5G体験会を実施した。
2018年10月2日から2018年10月3日まで、大阪府大阪市中央区内のYomiuri Telecasting Corporationの本社内に第5世代移動通信システム(5G)の試験環境を構築し、5Gによる映像伝送実験のデモンストレーションが披露された。
5Gによる映像伝送実験では映像サービスにおける品質や基本性能の検証を行い、4K映像配信、多視点視聴サービス、350°映像配信サービス、高速ダウンロードサービス、情報カメラ遠隔操作、多種伝送を体験できる機会を設けた。
4K映像配信では元映像と5G伝送後映像を並べ、大容量な高精細映像をほぼ遅延なしで伝送できることを実証した。
5Gの特徴となるeMBB (超高速大容量)やURLLC (超高信頼低遅延)を確認できた。
多視点視聴サービスは収録した複数アングル映像を同時に5Gで伝送し、好みのアングルを選択して視聴できる。
eMBBを生かしており、様々な大容量の映像を瞬時に切り替えられる。
デモンストレーションでは収録した映像を伝送していたが、ライブ配信での応用も視野に入れており、また災害時の複数拠点の同時映像伝送における活用も期待されている。
情報カメラ遠隔操作は従来のIPカメラでは映像が遅延するため、リモコンでの操作が難しいとされるが、5Gを利用すればほぼ遅延なしで映像を見ながら操作を行える。
eMBBやURLLCを生かしており、鮮明な映像を見ながらリモコンでスムーズに情報カメラを遠隔操作できる。
高速ダウンロードサービスでは30分番組のダウンロードが数秒で行えるとアピールした。
アニメ、ニュース、バラエティなどコンテンツ配信ビジネスの可能性を検証したという。
5Gでは20Gbps超の通信速度が期待されており、超高速な通信速度は最も分かりやすい5Gの特徴と言える。
多種伝送では4K映像、360°映像、情報カメラ映像など複数の大容量コンテンツを同時放送した。
5Gの通信環境はミリ波(mmWave)の28GHz帯で731MHz幅を利用しており、通信速度は3Gbpsほど出ていた。
東京都新宿区のドコモ5Gオープンラボ YotsuyaからスウェーデンのEricssonが開発した5G実験基地局と端末に相当する5G実験移動局が持ち込まれた。
なお、5Gに対応した商用のスマートフォンが存在しないため、デモンストレーションでは5G実験移動局と接続した無線LANルータを経由してスマートフォンにコンテンツを伝送していたが、将来的には5G実験移動局の部分がスマートフォンとなる。
NTT DOCOMOは2019年に5Gのプレ商用を計画しており、様々な分野の企業と実証実験などを通じて5Gの検証や利用シーンの創出を進める模様である。
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多視点視聴サービスのデモンストレーション (読売テレビ放送提供)
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Ericsson製の5G実験移動局 (読売テレビ放送提供)
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