ドイツ当局、ローカル5G周波数の割当申請を受付開始
ドイツの政府機関である連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur:BNetzA)はローカル5G向け周波数の割当の申請の受け付けを開始すると発表した。
ローカル5Gは企業など個別の需要に応じて構築する小規模な第5世代移動通信システム(5G)のネットワークで、ドイツでは同国政府が推進するインダストリー4.0の実現に向けてローカルの制度が定められた。
インダストリー4.0を推進する目的は多岐にわたるが、ローカル5Gの導入によって工業のデジタル化やそれに伴う業務効率の向上などを期待している。
連邦ネットワーク庁は2019年11月21日よりローカル5G向け周波数の割当を要求する申請書の提出を受理しているという。
申請書は電子メールを通じて電子的に提出することが可能で、連邦ネットワーク庁の公式ウェブサイトからダウンロードできる。
連邦ネットワーク庁は3700.0~3800.0MHzの100MHz幅をローカル5G向けに確保しており、工業を中心としながらも、農業や林業を含めた様々な業界で活用できると案内している。
周波数の使用料は帯域幅、対象エリア、面積、有効期間によって異なる。
帯域幅は10MHz幅から100MHz幅の範囲で選択できる。
有効期間は1年単位で複数年の申請が可能であるが、周波数を使用する期間に限られ、割当が完了すればすぐに使える。
5Gの通信方式はNR方式を導入することが決定的で、3700.0~3800.0MHzはNR Bandとしてはn77またはn78の導入が可能である。
ドイツでは移動体通信事業者(MNO)各社がすでに5Gサービスを商用化しており、NR Bandはn78を導入している。
n78は北米を除いてFR1では世界的に主流のNR Bandとなる見込みで、端末の調達難易度なども考慮すると、ローカル5GのNR Bandもn78となる可能性が高い。
ローカル5Gやそれに類似する制度は呼称こそ異なるが、日本やドイツを含めた複数の国と地域で制度化を準備もしくは完了しており、ドイツではドイツ語でそのままローカル5Gを意味するLokale 5Gと呼ばれている。
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