小米、チップセット開発の松果電子を完全子会社化
- 2019年11月23日
- その他モバイル端末
中国のXiaomi Communications (小米通訊技術)は中国のBeijing Pinecone Electronics (北京松果電子)を完全子会社化したことが独自調査で分かった。
Beijing Pinecone Electronicsは2014年10月16日に設立された企業で、登記上の本店所在地は中国の首都・北京市に設置している。
設立当初はXiaomi Communicationsで幹部を務める自然人が出資者となっていたが、北京市市場監督管理局が開示した情報からXiaomi Communicationsが買収して完全子会社化したことが判明した。
1度目の出資者の変更は2018年6月5日に行われており、Xiaomi Communicationsで幹部を務める自然人の完全所有からBeijing Baien Technologies (北京拜恩科技)の完全子会社となった。
Beijing Baien Technologiesは統括会社で英領ケイマン諸島のXiaomi Corporation (小米集団)の完全子会社である英領ヴァージン諸島のXiaomi Venturesの子会社である英領ケイマン諸島のPinecone Internationalの完全子会社である香港特別行政区のPinecone HK (松果香港)の完全子会社で、Xiaomi VenturesによるPinecone Internationalに対する持分比率は71.59%であった。
そのため、Xiaomi CorporationによるBeijing Pinecone Electronicsに対する持分比率も間接的に71.59%で、Xiaomi CorporationはBeijing Pinecone Electronicsを子会社と位置づけていた。
なお、Beijing Pinecone ElectronicsはBeijing Baien Technologiesが完全子会社化した時点でXiaomi Corporationの子会社となった。
中国の事業会社として機能するXiaomi CommunicationsはXiaomi Corporationが香港特別行政区のXiaomi H.K. (小米香港)を通じて完全所有するため、Xiaomi CommunicationsとBeijing Pinecone ElectronicsはいずれもXiaomi Corporationの子会社で、事実上の兄弟会社の関係となっていた。
2019年11月19日には2度目の出資者の変更が行われた。
Beijing Baien TechnologiesはXiaomi Communicationsに対してBeijing Pinecone Electronicsの持分すべてを売却し、Beijing Pinecone ElectronicsはXiaomi Communicationsが直接的に所有する完全子会社となった。
Beijing Pinecone Electronicsはスマートフォンをはじめとする携帯端末向けチップセットの開発や販売を行う企業である。
チップセットの開発で実績がある中国のLeadcore Technology (聯芯科技)と提携し、2017年第1四半期にはSurge S1 (澎湃 S1)の製品化にも成功した。
ただ、Surge S1を製品化してからはBeijing Pinecone Electronicsとしては新型のチップセットを投入できていなかった。
Xiaomi CommunicationsによるBeijing Pinecone Electronicsの完全子会社化は実質的にXiaomi Corporationのグループ内の組織再編となり、Beijing Pinecone Electronicsをスマートフォンなど携帯端末の開発や販売を行うXiaomi Communicationsの直下に置き、完全子会社化で支配力も強化したことから、チップセットの開発を本格化する可能性がある。
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