新型iPad Pro、ミリ波5G対応モデルが消滅
- 2024年05月08日
- Apple関連
米国(アメリカ)のAppleが発表した新型のiPad Proではミリ波(mmWave)の第5世代移動通信システム(5G)に対応したモデルが消滅したことが分かった。
新型のiPad Proとしては11インチiPad Pro (第5世代)および13インチiPad Proを発表した。
いずれもWi-Fi + CellularモデルとWi-Fiモデルを用意している。
Wi-Fi + Cellularモデルでは5Gの無線方式であるNR方式を含めた携帯通信網を利用できる。
過去のiPad Proとしては2021年に製品化した11インチiPad Pro (第3世代)および12.9インチiPad Pro (第5世代)、2022年に製品化した11インチiPad Pro (第4世代)および12.9インチiPad Pro (第6世代)ではNR方式はミリ波の周波数を中心として定義されたFR2-1のNR Bandに対応したWi-Fi + Cellularモデルが存在していた。
2021年に製品化した機種は米国に限定、2022年に製品化した機種では米国と米自治領プエルトリコ自治連邦区に限定してFR2-1のNR Bandに対応したWi-Fi + Cellularモデルを展開した。
しかし、2024年に製品化した新型のiPad ProではFR2-1のNR Bandに対応したモデルが消滅しており、米国と米自治領プエルトリコ自治連邦区でもNR方式はサブ6GHz帯(Sub6)の周波数を中心として定義されたFR1のNR Bandに限り対応する。
米自治領プエルトリコ自治連邦区の移動体通信事業者(MNO)もFR2-1のNR Bandを導入しているが、小規模な米自治領プエルトリコ自治連邦区はAppleにとって重要度は高くなく、基本的には米国の移動体通信事業者のためにFR2-1のNR Bandを実装していた。
米国の大手の移動体通信事業者としてはAT&T MobilityおよびT-Mobile USAはFR2-1のNR Bandの実装を要求していないが、最大手のVerizon Wirelessとして事業を行うCellco PartnershipはFR2-1のNR Bandの実装を強く求めた。
しかし、Cellco PartnershipもFR1のNR Bandで高速な5Gを提供できる環境が整い、もはやFR2-1のNR Bandの実装は必須ではなくなり、新型のiPad Proにも反映された。
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