クリミア半島の新キャリアWIN mobileが3Gサービスを開始
- 2015年05月10日
- 海外携帯電話
ロシアの移動体通信事業者でクリミア半島のみで事業を展開するK-TelekomはW-CDMA方式による3Gサービスを2015年5月1日より開始した。
K-Telekomはクリミア自治共和国とクリミア半島南西部の都市であるセバストポリ市がロシアに編入されてから誕生した移動体通信事業者で、ブランド名をWIN mobileとして移動体通信サービスを提供している。
クリミア自治共和国とセバストポリ市は一般的にウクライナ領として承認されており、ウクライナの移動体通信事業者がサービスを提供していたが、ロシアに編入されたことでウクライナの移動体通信事業者が事業を手掛けることが困難となった。
そこで、ロシアのMTS傘下でウクライナの移動体通信事業者であるMTS Ukraineが使用していた周波数および設備を用いて、K-Telekomが移動体通信サービスを提供することになった。
MCCとMNCから構成されるPLMN番号は250-32が付与されており、国番号を示すMCCはロシアの250で、K-Telekomは間違いなくロシアの移動体通信事業者であると言える。
K-TelekomはGSM 1800/900 MHzを使用して2014年8月5日より2Gサービスを開始しており、2015年5月1日にようやく3Gサービスを導入した。
ロシアの移動体通信事業者は基本的にクリミア自治共和国とセバストポリ市では移動体通信サービスを提供しておらず、K-Telekomのネットワークに国内ローミングすることになる。
K-Telekomの実態は不明なことが多いが、MTS傘下との見方が強い。
ウクライナ時代にMTS Ukraineが使用していた周波数や設備を用いていること、アルメニアにおいてVivaCell-MTSをブランドとするMTS傘下の移動体通信事業者の社名がK-Telekomと似たK-Telecomであること、MTSへの通話料金が安いことがMTS傘下との見方を強くしている理由となっている。
ロシア編入後のクリミア半島内でロシア企業が事業を行うことで制裁対象となる可能性があり、制裁を恐れて社名やブランドを変更してMTSが運営している可能性も考えられる。
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