フィリピンのPLDTが2016年通年の業績を発表、携帯電話加入件数は前年比で減少傾向に
- 2017年03月08日
- 海外携帯電話
フィリピンのPLDT Groupは2016年通年の決算説明資料を公開し、携帯電話事業などの業績も判明した。
2016年通年の連結売上高は前年比3%減の1,652億6,200万フィリピンペソ(約3,745億円)、EBITDAが前年比13%減の611億6,100万フィリピンペソ(約1,386億円)、EBITDAマージンは前年比4ポイント減の39%、株主に帰属する純利益は前年比9%減の200億600万フィリピンペソ(約453億円)となり、前年比で減収減益となった。
事業データも公開されており、2016年12月末における携帯電話サービスの加入件数が明らかにされている。
なお、PLDT Groupの携帯電話事業者はSmart CommunicationsとDigitel Mobile Philippines (DMPI)の2社である。
Smart CommunicationsはPLDTの全額出資子会社、Digitel Mobile PhilippinesはPLDTが99.6%出資のDigital Telecommunications Philippines (Digitel)の全額出資子会社で、PLDTが間接的に99.6%出資となる。
ブランド名はこれまでSmart Communicationsがメインブランドとしてポストペイド契約とプリペイド契約でSmart、サブブランドとしてプリペイド契約専用でTNT、Digitel Mobile Philippinesがポストペイド契約とプリペイド契約でSun Cellular (Sun)を展開していたが、Digitel Mobile Philippinesは2016年11月1日付けでSun Cellularのポストペイド契約をSmart Communicationsに譲渡したため、Digitel Mobile PhilippinesはSun Cellularのプリペイド契約のみである。
ブランドと支払方式別の加入件数はSmart Prepaidが2,164万3,963件、Sun Prepaidが846万3,469件、TNTが2,984万5,509件、Smart Postpaidが138万3,830件、Sun Postpaidが142万6,438件、合計で6,276万3,209件となり、TNT以外はすべて前年同期比で減少した。
支払方式別ではプリペイド契約が5,995万2,941件、ポストペイド契約が281万268件である。
比率はプリペイド契約が95.52%、ポストペイド契約が4.48%となる。
ブランド別ではSmartが2,302万7,793件、TNTが2,984万5,509件、Sunが988万9,907件である。
比率はSmartが36.69%、TNTが47.55%、Sunが15.76%となる。
法人格別ではSmart Communicationsが5,429万9,740件、Digitel Mobile Philippinesが846万3,469件である。
比率はSmart Communicationsが86.52%、Digitel Mobile Philippinesが13.48%となる。
なお、Smart CommunicationsとDigitel Mobile Philippinesは2015年12月より着手したネットワークの統合を完了しており、PLDTやフィリピン政府の見解でも実質的に1社とみなされることが多い。
2016年第四半期におけるフィリピンペソ(PHP)ベースのARPU (1回線当たり月間平均収入)はSmart Postpaidが970フィリピンペソ(約2,198円)、Smart Prepaidが104フィリピンペソ(約236円)、TNTが75フィリピンペソ(約170円)、Sun Postpaidが418フィリピンペソ(約947円)、Sun Prepaidが85フィリピンペソ(約193円)である。
ARPUはSmart PostpaidとSun Prepaidのみが前年同期から上昇し、前四半期からはSmart Postpaid、Smart Prepaid、TNT、Sun Postpaid、Sun Prepaidのすべてが上昇した。
なお、PLDTにはNTT DOCOMOが資本参加しており、出資比率は8.6%である。
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