ZTEがアップデートサーバーを停止か、制裁措置が影響の可能性も
- 2018年04月28日
- Android関連
中国のZTE (中興通訊)はアップデートサーバーを停止した可能性が浮上した。
Z-Community、Reddit、XDA Forumsなどにおいて、ZTE製のスマートフォンでソフトウェアのアップデートを試みると、アップデートサーバーへの接続に失敗するとの報告が寄せられている。
手元にあるZTE製のスマートフォンでもソフトウェアのアップデートを試みたところ、報告の通りにNetwork Errorと表示されてアップデートサーバーに接続できない。
最初の報告から数日が経過しても同様の状況が続いており、ZTEが意図的にアップデートサーバーを停止した可能性がある。
また、ZTEは公式ウェブサイトで公開していたファームウェアを削除したことも分かっている。
ZTEおよびZTEの完全子会社で中国のZTE Kangxun Telecommunications (深圳市中興康訊電子)は米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)より制裁措置としてDenied Persons List (以下、DPL)に指定された。
DPLは禁止顧客リストとなり、指定を受けた者は輸出管理規則(Export Administration Regulations:EAR)の対象品目の輸出や再輸出が禁止となるほか、米国の個人や組織より米国製品を直接的または間接的に輸入も禁止されるため、ZTEおよびZTE Kangxun Telecommunicationsは米国企業から部品の調達および米国企業の製品や米国企業が保有する技術などの輸出や再輸出が禁じられる。
輸出管理の対象品目には米国原産の物品、ソフトウェア、技術が含まれ、ZTEは米国のGoogleが提供するソフトウェアとそれによるサービスの取り扱いができない可能性がある。
ZTEはGoogleとAndroid OSやGoogleが提供する各種サービスの利用に関して協議するとの報道があるが、Android OSはオープンソースのためともかく、Googleが提供する各種サービスの取り扱いは難しいとの見方も強い。
また、DPLの指定に伴う影響は精査が完了しておらず、2018年4月27日に公開した2018年第1四半期の決算報告書でも正確な影響の範囲を確認中と案内しており、業績予測の発表も延期している。
基本的にソフトウェアのアップデートには米国原産のソフトウェアを含むことになるため、正確な影響範囲が確定するまでアップデートサーバーを停止してソフトウェアの提供を見合わせている可能性がある。
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