北朝鮮でWi-Fiサービス未来網の利用が拡大、対応スマホも増加
- 2019年03月16日
- DPRK
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)で無線LANを活用した無線通信サービス「Mirae (未来/미래)」の利用が拡大していることが分かった。
朝鮮の今日(DPRK TODAY/조선의 오늘)を運営する北朝鮮のPyongyang Moranbong Publishing Company (平壌牡丹峰編集社/평양모란봉편집사)が2019年3月13日付けで動画を公開しMiraeを紹介している。
Miraeは無線LANの技術を活用したサービスで、北朝鮮国内で利用できるイントラネットに接続できる。
北朝鮮の中央科学技術普及局(중앙과학기술보급국)傘下のMangyongdae Haeyang Technology Exchange Company (万景台海洋技術交流社/만경대해양기술교류사)がMiraeのシステムを開発した。
北朝鮮でも無線LANを認知する人々は一般的に無線LANをWi-Fiとして認知している模様である。
なお、2018年7月15日頃までMiraeの開発元は中央科学技術普及局傘下のChunggu Haeyang Technology Exchange Company (チュング海洋技術交流社/중구해양기술교류사)として紹介されていたが、2018年10月23日頃からはMangyongdae Haeyang Technology Exchange Companyと紹介されており、社名を変更したと思われる。
Miraeの無線通信網はMirae-mang (未来網/미래망)と呼ばれ、公衆無線網、公衆無線データ通信網、公衆無線資料通信網などと表現されることもある。
スポットに限定したデータ通信専用の無線通信網となり、通信速度は70Mbps程度で利用できる模様で、ホームページの閲覧、科学技術資料や商業情報資料のダウンロード、映画や音楽などの視聴やダウンロードで活用されている。
金日成総合大学および金策工業総合大学は遠隔大学としてイントラネットを経由して講義や試験を受けられる取り組みを導入しており、Miraeを通じた遠隔大学の利用も多いとされている。
2016年から開発を開始して2017年9月に提供を開始し、Miraeを利用できる場所と端末は増加傾向にある。
Miraeに対応した端末としてはMangyongdae Haeyang Technology Exchange Companyが開発したタブレットのTaeyang8321 (大洋8321/대양8321)が代表的であるが、2018年頃から一部のスマートフォンもMiraeに対応する。
Miraeの利用にはSIMカードを必須としており、移動通信網に非対応のタブレットにはMiraeの専用のSIMカードが用意されている。
スマートフォンとしては少なくともMay 11 Factory (5月11日工場//5월11일공장)の販売会社であるArirang IT Exchange Company (アリラン情報技術交流社/아리랑정보기술교류사)が提供するArirang171 (アリラン171/아리랑171)およびChecom Technology Joint Venture Company (チェコム技術合営会社/체콤기술합영회사)が提供するPyongyang2423 (平壌2423/평양2423)でMiraeを利用できる。
スマートフォンにはMiraeを利用するためのアプリケーションが用意されており、アプリケーションは平壌情報技術局(평양정보기술국)が開発した。
中心街や大学を中心にMiraeを利用できる場所の拡大を進めるという。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。