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Sony Mobileが北京工場を閉鎖へ、自社製造はタイに集約



Sonyの完全子会社であるSony Mobile Communicationsは中国の首都・北京市にある工場を閉鎖することが分かった。

北京市にある工場では2019年3月末をもってスマートフォンの製造を終了し、その後に閉鎖の手続きに着手するという。

Sony Mobile Communicationsのスマートフォンは上位機種に自社製造が多く、下位機種から中位機種は外部委託も少なくない。

自社製造は北京市にある工場およびタイのパトゥムターニー県の県庁所在地・ムアンパトゥムターニー郡にある工場で製造してきたが、2019年4月以降の自社製造は全面的にムアンパトゥムターニー郡にある工場に集約する見込み。

Sony Mobile Communicationsのスマートフォン事業は低迷しており、コスト削減のため北京市にある工場を閉鎖する模様である。

2018年度第3四半期のスマートフォン事業を含めたSonyのモバイル・コミュニケーションズ分野の業績は売上高が前年同期比36.9%減の1,372億円、営業損益は前年同期比201.9%減で155億円の赤字を記録した。

業績の悪化はスマートフォンの販売台数の激減などが影響しており、2ヶ所にスマートフォンの製造拠点を有することは非効率な規模になっていたと推測できる。

また、中国は製造コストが上昇しており、中国での製造は米中貿易摩擦の影響も懸念されるため、ムアンパトゥムターニー郡にある工場に集約することが効率的と判断した可能性が高い。

北京市にある工場はSony Mobile Communicationsの子会社で中国のBeijing SE Potevio Mobile Communications (北京索愛普天移動通信)が運営する。

Beijing SE Potevio Mobile CommunicationsはSonyと中国の国有企業なども出資する合弁会社で、Sonyの出資比率はSony Mobile Communicationsを通じて51.0%である。

一方、ムアンパトゥムターニー郡にある工場はSonyの完全子会社であるSony Technology (Thailand)が運営を担う。

Beijing SE Potevio Mobile CommunicationsはSonyの子会社ではあるが、Sonyの支配力としてはSony Technology (Thailand)の方が高いため、Sony Technology (Thailand)の方が製造技術の強化や意思決定の迅速化なども期待できる。

Beijing SE Potevio Mobile Communicationsは1995年8月8日に設立されており、Sony Mobile CommunicationsがSony Ericsson Mobile Communicationsの時代から長らく主力の工場として機能していたが、間もなく役目を終えることになる。

Reuters

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