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レバノンでAlfa・touch・Ogeroの5G NR基地局を発見



レバノンでMobile Interim Company 1 (MIC1)、Mobile interim company no.2 (MIC2)、Ogeroが設置した第5世代移動通信システム(5G)のNR方式の基地局を発見したので紹介する。

Mobile Interim Company 1およびMobile interim company no.2は国有の移動体通信事業者(MNO)で、Mobile Interim Company 1はAlfaのブランド名、Mobile interim company no.2はtouchのブランド名で事業を行う。

レバノンの移動体通信分野は特殊な形態で、レバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications:MoT)が実施した入札を通じて選定された企業が管理契約を締結して国有の移動体通信事業者を管理する形態を採る。

管理契約に基づき、Mobile Interim Company 1はエジプトのOrascom Investment Holding (OIH)の子会社でレバノンのOrascom Telecom Lebanon (OTL)が管理し、Mobile interim company no.2はZainのブランド名の所有者として知名度が高いクウェートのMobile Telecommunications Company (MTC)の完全子会社でレバノンのMobile Telecommunications Company Lebanon (MTC) (MTCL)が管理する。

そのため、Mobile Interim Company 1はAlfa Managed by Orascom Telecomとして、Mobile interim company no.2はtouch Managed by Zainとして展開している。

Mobile Interim Company 1が設置したNR方式の基地局は山岳レバノン県のデクワネーに位置する本社付近で発見できた。

NR方式は商用化しておらず、3.5GHz帯を使用して試験運用している。

Mobile Interim Company 1の本社はParallel Towersに入居しており、Parallel Towersに向けてNR方式の基地局を設置したように見受けられる。

なお、本社は山岳レバノン県のフルン・エル・チェバクに位置するPalm Center Buildingに入居していたが、Parallel Towersに移転した。

基本的にフィンランドのNokiaおよびスウェーデンのEricssonから基地局を調達しており、これまでに両社と5Gの試験を実施しているが、本社付近にはNokiaから調達したNR方式の基地局を設置している。



Mobile Interim Company 1の5G基地局

Mobile interim company no.2のNR方式の基地局は本社の屋上に設置していることが確認できた。

NR方式は3.5GHz帯を使用して試験運用する段階にあり、商用化はしていない。

本社は首都・ベイルートのバチョウラ地区に位置するBeirut Central Buildingに入居し、Beirut Central Buildingの周辺をカバーするようにNR方式の基地局を設置している。

なお、本社はベイルートのレメイル地区に位置するtouch buildingに入居していたが、Beirut Central Buildingに移転した。

基地局は基本的に中国のHuawei Technologies (華為技術)より調達しており、NR方式の基地局もHuawei Technologiesから調達している。



Mobile interim company no.2の5G基地局

移動体通信事業は展開していないが、固定通信事業を中心に展開するOgeroもNR方式を運用する。

Ogeroはレバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications)傘下の政府機関で、長らく固定通信用途でGSM方式を運用してきたが、GSM方式の周波数を転用してLTE方式へのアップグレードを進めている。

山岳レバノン県のタハウイット・エル・ガディールに位置するベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港(BEY)ではOgeroが無線LANサービスのアップグレード事業を行い、その一環でMiddle East Airlines (ミドル・イースト航空)として事業を行うMiddle East Airlines AirLibanのCedar Loungeでは先行してNR方式を経由した無線LANサービスを導入することになった。

Cedar Lounge内に設置されたNR方式に対応した据置型無線LANルータを通じて無線LANサービスを提供している。

無線LANサービスはCedar Loungeを利用する一般旅客に開放しているため、OgeroはNR方式による商用サービスと位置付けている。

NR方式の周波数は3.5GHz帯を使用し、ベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港の施設屋上にCedar LoungeをカバーできるようNR方式の基地局を設置していることが確認できた。

NR方式を経由した無線LANサービスはOgeroおよびMiddle East Airlines AirLibanのほか、レバノンの政府機関である公共事業運輸省(Ministry of Public Works and Transport Lebanon)、レバノンのLibatel、Huawei Technologiesと協力して導入したことが公式に発表されており、NR方式の基地局はHuawei Technologiesから調達した。



Ogeroの5G基地局

レバノンではMobile Interim Company 1、Mobile interim company no.2、Ogeroが設置したNR方式の基地局を見ることができるため、レバノンに渡航時はNR方式の基地局を探してみてはどうだろうか。

また、Cedar Loungeに入る資格があればCedar LoungeでNR方式を経由した無線LANサービスも体験できるため、ベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港から出国する場合はCedar Loungeに寄ることも推奨したい。

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