NEC、NTTドコモにSA構成の5Gコアネットワークを提供
- 2020年11月02日
- docomo-NEC
NEC Corporation (日本電気)は加入件数を基準に日本で最大手の移動体通信事業者(MNO)であるNTT DOCOMOに対してNR方式のスタンドアローン(SA)構成に対応したモバイルコアネットワークの5GCを提供すると発表した。
NEC CorporationはNTT DOCOMOより5GCの提供ベンダとして選定されたという。
また、5GCに加えて小型ユーザデータ処理装置のUPF miniも提供する。
NTT DOCOMOに対して5GCおよびUPF miniを提供することで、NTT DOCOMOが提供するSA構成の5Gネットワークの展開に貢献し、5Gの特徴とされるeMBB (超高速大容量)、mMTC (同時多接続)、URLLC (低遅延高信頼)を実現して5G時代に求められる多種多様な需要に応えると説明している。
なお、NTT DOCOMOは2020年8月25日に開催した5Gネットワークの展開に関する説明会において、2021年度中に5GCを導入してSA構成で運用を開始する計画を公表したことが分かっている。
NR方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で5Gの要求条件を満たすために規定した通信方式で、単独で動作するSA構成および第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成が規定されている。
世界的には当初はNSA構成で4G向けモバイルコアネットワークのEPCを使用するOption 3を導入してeMBBを実現し、その後にSA構成で5G向けモバイルコアネットワークの5GCを使用するOption 2を順次導入してeMBBに加えてmMTCおよびURLLCも実現する見込みである。
NTT DOCOMOもNSA構成のOption 3を導入しており、2021年度中にSA構成のOption 2を導入することになると思われる。
NEC CorporationはNTT DOCOMOに対して4G向けモバイルコアネットワークとして仮想化EPCを提供しており、NTT DOCOMOが運用するNSA構成の5Gネットワークでは仮想化EPCの機能拡張版が採用されている。
NTT DOCOMO向けに提供する5GCでは仮想化EPCで採用した仮想化技術に加えてコンテナ技術を採用することで、より柔軟な運用および5Gの特徴を生かした各種サービスに最適なスライスネットワークの提供を可能とするほか、スケーラビリティの向上も実現するという。
すでにLTE方式の無線基地局やNR方式の無線基地局もNTT DOCOMOに提供している状況で、NTT DOCOMOの5Gサービスをトータルで支援すると表明した。
また、5GCに関しては国際展開も推進する方針である。
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