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ソフトバンク、1.7GHz帯ではDSSを導入



SoftBankは2021年2月15日に第4世代移動通信システム(4G)向け周波数を使用した第5世代移動通信システム(5G)の提供を開始した。

2020年3月7日に5Gを商用化したが、当初は総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)より5G向けに割当を受けた周波数を使用してきた。

2021年2月15日からは4GのLTE方式で使用する周波数でも5GのNR方式を順次導入している。

対象の周波数はFDDの700MHz帯および1.7GHz帯、TDDの3.4GHz帯である。

LTE方式の周波数でNR方式を導入する方法として、純粋な転用または両方式で周波数を動的に共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)の導入が考えられるが、SoftBankは情報を公開していない。

標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)では予定も含めてすべてのFDDの周波数とTDDの2.3GHz帯、2.5GHz帯、2.6GHz帯でDSSの標準化が行われ、少なくともTDDの3.4GHz帯はDSSではないことが分かる。

FDDの周波数に関してはNR方式の運用を開始した基地局を特定し、SHARP製のAQUOS sense5G (A004SH)を用いて実際の運用状況を検証してみた。

700MHz帯ではLTE方式を運用しておらず、1.7GHz帯ではLTE方式も運用していることを確認できた。

したがって、700MHz帯は純粋な転用で、1.7GHz帯はDSSを導入したと考えられる。

筆者が検証した場所で無線装置を確認すると、700MHz帯はRadio 2217で、1.7GHz帯はRadio 4415を使用しており、いずれもスウェーデンのEricsson製である。

なお、Radio 2217は機器名称をERS 2217 B28Aとして、Radio 4415は機器名称をERS 4415 B3Bとして2020年9月17日および2021年2月25日の2回にわたりTELECOM ENGINEERING CENTER (一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター:TELEC)を通じて電波法に基づく工事設計認証を通過した。

いずれも無線方式はNR方式とLTE方式の両方で通過しているため、仕様としては両方式に対応できる。

ただ、総務省が運営する電波利用ホームページでSoftBankに交付した無線局免許の詳細情報で下りの周波数および帯域幅を確認すると、700MHz帯はNR方式の10MHz幅、1.7GHz帯はNR方式の15MHz幅とLTE方式の15MHz幅で運用できるように見受けられ、基本的に検証の結果と一致する。

SoftBankが割当を受けた帯域幅は700MHz帯が10MHz幅*2、1.7GHz帯が15MHz幅*2であるため、700MHz帯ではすべての帯域幅を完全に転用し、1.7GHz帯ではすべての帯域幅でDSSを実装したことが分かる。

一般的に1GHz未満の低い周波数は広範なカバレッジの確保に有利であるが、SoftBankでは1GHz未満の周波数は900MHz帯が中心で、LTE方式では700MHz帯は900MHz帯と比べて重要度が低い状況である。

また、700MHz帯は帯域幅が狭いため、通信速度の理論値が遅いほか、DSSを導入すると制御信号の影響で通信速度のさらなる低下が予想される。

そのため、700MHz帯は純粋な転用で問題ないと判断したと思われる。

一方で1.7GHz帯はLTE方式で重要な周波数であるため、帯域幅も考慮してDSSの導入を決定したと考えられる。

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