Viettel High Tech製のMassive MIMO無線装置、ベトナムで商用運用を確認
ベトナムのViettel Group (軍隊工業通信グループ)の支店であるViettel High Technology Corporation – Branch of Viettel Group (Viettel High Tech)が開発したMassive MIMO (大規模MIMO)に対応したアンテナ一体型無線装置の商用運用を確認できた。
Viettel High Technology Corporation – Branch of Viettel Groupは米国(アメリカ)のQualcomm Technologiesと協業してQualcomm QRU100 5G RAN Platformを採用したアンテナ一体型無線装置の開発を進め、2024年11月13日に商用運用を開始したと公表している。
Viettel Groupの支店でベトナムの移動体通信事業者(MNO)であるViettel Telecom Corporation – Branch of Viettel Group (Viettel Telecom)が採用しており、実際にベトナムの首都・ハノイ市で限定的ながら商用展開していた。
複数の基地局でViettel High Technology Corporation – Branch of Viettel Group製のアンテナ一体型無線装置を展開していたが、多くの基地局では運用を開始しておらず、試験的に展開した一部を除いて運用の開始前と思われた。
少数の基地局では運用を開始しており、商用の5Gサービスでデータ通信を利用できた。
無線方式は第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定されたNR方式、NR BandはFR1のn41、帯域幅は60MHz幅で運用している。
無線アクセスネットワーク(RAN)構成はノンスタンドアローン(NSA)構成およびスタンドアローン(SA)構成で運用しているが、契約回線側の都合で商用の5Gサービスでは利用はNSA構成に限られた。
通信速度は下りが500Mbps前後、上りが20Mbps前後を記録した。
なお、Viettel High Technology Corporation – Branch of Viettel Groupが開発したアンテナ一体型無線装置はOpen RANの仕様策定を推進する標準化団体でドイツに本部が所在するO-RAN ALLIANCEで策定したO-RANフロントホール仕様に準拠する。
Viettel High Technology Corporation – Branch of Viettel Group製のアンテナ一体型無線装置の商用展開は東南アジアでOpen RANを商用展開する最初の事例となった。
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