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ASUS ZenFone Selfie (ZD551KL) レビュー 使用感など



台湾のASUSTeK Computer(華碩電脳)の日本法人であるASUS JAPANは大阪で開催した「ASUS新製品体験イベント@大阪」に参加し、スマートフォン「ASUS ZenFone Selfie (ZD551KL)」を借りた。

今回は借りているASUS ZenFone Selfieのレビューの第3回目として、使って感じたことなどを中心に紹介する。

ASUS ZenFone Selfieが届いた時期には朝鮮民主主義人民共和国を訪問していたため、ASUS ZenFone Selfieの受け取りが遅れてしまったが、約1ヶ月ほどASUS ZenFone Selfieを利用してみた。

基本的にSIM 1はNTT docomoのSIMカードを、SIM 2はSoftBankのSIMカードを挿入して使った。

まずは通信面の話題から書くと、NTT docomoとSoftBankはともに問題なくLTEネットワークを利用できた。

通信方式はFDD-LTE 2100(B1)/1900(B2)/1800(B3)/ 1700(B9)/900(B8)/850(B5)/ 800(B6/B18/B19)/700(B28) MHz, W-CDMA 2100(I)/1900(II)/900(VIII)/ 850(V)/800(VI/XIX) MHz, GSM 1900/1800/900/850 MHzに対応している。

各移動体通信事業者が採用している周波数とASUS ZenFone Selfieが対応する通信方式および周波数を照らし合わせると、NTT docomoはFDD-LTE 2100(B1)/1800(B3)/800(B19)/700(B28) MHz, W-CDMA 2100(I)/800(VI/XIX) MHz、SoftBankはFDD-LTE 2100(B1)/1800(B3)/900(B8)/700(B28) MHz, W-CDMA 2100(I)/900(VIII) MHz、KDDIはFDD-LTE 2100(B1)/800(B18)/700(B28) MHzとなる。

NTT docomoで利用する場合はFDD-LTE 1500(B21) MHzを使うことはできないが、近畿圏内で使う分には全く問題なくNTT docomoのLTEネットワークを使えた。

毎晩、自宅は防犯シャッターを閉めており、防犯シャッターを閉めるとFDD-LTE 800(B19) MHzに非対応のスマートフォンではW-CDMA方式に繋がってしまうが、ASUS ZenFone SelfieはFDD-LTE 800(B19) MHzに対応しているため屋内でも問題なく利用できた。

防犯シャッターを閉めなくても自宅周辺はFDD-LTE 800(B19) MHzで繋がることが多いが…

LTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーションには非対応であるが、近畿・東海・関東であればFDD-LTE 1800(B3) MHzで通信速度が下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsとなる。

SIMカードを切り替えてSoftBankも頻繁に利用してみた。

広帯域移動無線アクセス(BWA)のAXGP(TD-LTE) 2500(B41) MHzは利用できないものの、SoftBankのLTEネットワークも問題なく利用できた。

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SoftBankのLTEネットワークで通信速度を測定

問題はKDDIであり、KDDIのSIMカード(R-UIM)を挿入するとアクセスポイント名と通信事業者の項目がグレーアウトするため、各種設定が不可となる。

ASUS ZenFone Selfieは技術基準適合証明の工事設計認証でPHS保護の項目では認証を取得しておらず、KDDIでは利用できない。

そのため、KDDIで利用不可となることは正しい挙動であるが、世界的に見てKDDIのみが採用しているFDD-LTE 800(B18) MHzにも対応しているにも関わらず、KDDIを利用できない点は勿体なく感じるところである。

データ通信は片方のSIMカードスロットのみとなるため、常にNTT docomoとSoftBankのSIMカードを挿入して気分に応じて手動で切り替えていたが、切り替えに少し時間がかかるような印象を受けた。

これまでデュアルSIMのスマートフォンは10機種以上利用しているが、ASUS ZenFone Selfieの場合はデータ通信の切り替えのみならず、SIMカードの有効/無効なども処理が少し遅く感じた。

デュアルSIMは日本にいる限り、余ったSIMカードを収納する以外にあまり活躍する機会はないと思われるが、海外では頻繁に活用している機能でもある。

例えば、個人的に最も多い使い方は、データ通信をONにしたSIMカードスロットに現地の移動体通信事業者のプリペイドSIMカードを挿入して高速かつ安価でデータ通信を利用し、データ通信がOFFのSIMカードスロットには日本の移動体通信事業者のSIMカードを挿入して着信を受けられるようにしている。

データ通信のSIMカードを優先しているため、データ通信がOFFとなるSIMカードスロットはGSM方式となるが、音声通話のみであればGSM方式でも何とか使える。

筆者の場合は海外渡航時に複数の移動体通信事業者のSIMカードを購入することが習慣となっているため、デュアルSIMであれば2社のSIMカードを挿入しておき、気分に応じて切り替えるような使い方も可能である。

本当は中国でASUS ZenFone SelfieのデュアルSIMを試したかったが、日本を出発するまでにASUS ZenFone Selfieの配達が間に合わず、いつかは中国や台湾などの海外で活用してみたいところである。

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デュアルSIM関連の設定

通信面においては1点、指摘しておきたいところがある。

端末の状態の画面から状態を確認すると、ネットワークの項目は本来は接続先の移動体通信事業者が表示されるはずであるが不明と表示されており、改善を願いたいところである。

ちなみに、NTT docomoの音声通話およびデータ通信専用、SoftBankの音声通話、いずれのSIMカードでも本事象が再現できた。

ソフトウェアは当然ながら最新のソフトウェアである。

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ネットワークが不明と表示される

ASUS ZenFone SelfieはデュアルカラーLEDフラッシュやレーザーオートフォーカスを搭載し、カメラ機能を充実させているため、カメラ機能も軽く試してみた。

暗所ではフォーカスが速くてブレることはあまりなかったが、ノイズが乗りやすいような印象を受けた。

ただ、スマートフォンで手軽に撮れるカメラとしては十分に使えるだろう。

参考までに、各種設定を標準またはオートの状態で撮影した写真を掲載しておく。

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その他、操作感などについても感想を書いておこうと思う。

独自ユーザインターフェースとしてASUS ZenUIを採用しているが、少し慣れるのに時間がかかってしまった。

慣れてしまえば特に使いにくさなどは感じなかったが、デフォルトの設定で少々不満があった。

例えば、アプリケーションのドロワーは表示モードがデフォルトでカスタマイズに設定されており、インストールしたアプリケーションは勝手にフォルダ分けされるため、アプリケーションを探すのに時間がかかることがあった。

どちらかというとフォルダ分けなどは自分の意思でやりたい派なので、あまりこのようなお節介機能は好きではない。

基本的にどのスマートフォンでも言語設定は英語でドロワーはアルファベット順に並べて使っているが、デフォルトはあまり弄らずに最も簡素な設定がありがたいところである。

ディスプレイは約5.5インチのFDH(1080*1920)液晶で、サイズは大きすぎず小さすぎず、屋外での視認性が高く視野角も広いため、使いやすい印象を受けた。

個人的には最も好きなサイズが約5.0~5.5インチ前後であり、今まで長く使う気になったスマートフォンはそれくらいのサイズが多い。

解像度は今までに2KクラスのWQHD(1440*2560)のスマートフォンも使った経験があるが、FHD(1080*1920)でまったく問題ないと感じている。

筐体サイズは片手で十分に操作できるサイズであり、特に片手での操作にも問題はないように思う。

リアカバーは緩い弧を描いた形状で手にフィットするように設計されているが、リアカバーの材質がサラサラとした手触りであるため何度か落としそうになったことがある。

キー類については少し不満がある。

ハードウェアキーは上部に電源キー、リアにボリュームキーを備えている。

電源キーの位置は特に問題ないが、ボリュームキーはリアに配置されているため、少し使い辛く感じた。

ボリュームキーはサイドに配置するスマートフォンが多い中、ASUS ZenFone Selfieはリアに配置されており、慣れが必要かもしれない。

複数のスマートフォンを併用せずに、ASUS ZenFone Selfieのみを使っていればすぐに慣れるのかもしれないが…

また、頻繁にスクリーンショットを撮る機会が多いが、ASUS ZenFone Selfieのキー配置ではスクリーンショットを撮りにくい点があまり好きにはなれなかった。

ナビゲーションキーのアプリケーション履歴キーは設定に応じて長押しでスクリーンショットを撮影できるが、このキーは長押しでメニューの表示に使いたかったので、スクリーンショットには割り当てていない。

本当はメニューキーも長押しではなく短押しで使いたかったので、この点もあまり好きではない。

ZenMotionのタッチジェスチャーはCOMPUTEX TAIPEI 2015でASUS ZenFone Selfieを触った時から便利に感じている。

特にダブルタップでディスプレイを消灯/点灯する機能は必ずと言って良いくらいに使っている。

同様の機能は他社製のスマートフォンでも導入されており、ASUS ZenFone Selfie固有の機能ではないものの、頻繁に活用している機能の一つである。

ただ、タッチジェスチャーで描く文字が固定されており、任意に追加できない点は残念である。

他社との比較になってしまうが、中国のとあるメーカー製のスマートフォンは任意に描く文字を追加することが可能であり、それを知った上で使うとASUS ZenFone Selfieは少し物足りなく感じる。

タッチジェスチャーの割当機能は基本的にアプリケーション類の起動になるが、ここにスクリーンショットの撮影を割り当てることができれば、不満を少し減らせたかもしれない。

最後に要望になってしまうが、オプション品として純正リアバーと純正電池を公式に売ってほしいところである。

ASUS ZenFone Selfieのカラーバリエーションはどれも綺麗な色であるため、リアカバーだけを購入して気分で付け替えてみたい気もする。

また、電池パックを取り外しできることは良いが、電池パックを単体で売っていない点が惜しく感じる。

これまで電池パックを取り外しできるスマートフォンは複数の電池パックを持ち運び、電池残量がなくなれば交換するような使い方をしていた。

日本では複数のスマートフォンを持ち歩くことが多いので電池残量がなくなればSIMカードを入れ替えることもあるが、特に海外渡航時はスマートフォンの台数が多いと面倒なことが多いため、できる限り持ち運ぶ台数を減らしている。

電池残量がなくなれば外部電池から給電する使い方もあるが、電池パックを交換すれば充電しながら使う必要がなく、また電池残量が100%の状態から利用可能で、ケーブルを挿したまま使う煩わしさも省ける。

この観点から海外ではOPPO Find 7やLG Optimus Vu: IIなどを長く使ってきた。

最近は電池パックが内蔵式のスマートフォンが増えており、仕方なく外部電池を使うこともあるが…

そこでASUS ZenFone Selfieの予備の電池パックを単体で購入できれば、国内外で利用する機会が増えそうに感じるところであるが、電池パックを単体で購入できない点は残念と感じている。

少し不満が多くなってしまったが、最近はSIMカードの抜き挿しにピンが必要なスマートフォンや、microSDカードスロットを非搭載のスマートフォンが増える中で、ASUS ZenFone Selfieはピンが不要であることや、microSDカードスロットを搭載する点は気に入っている。

メール、電話、SNSなど一般的な機能を使う分には大きな不満はなく、また決してハイスペックではないものの普通に使う分には十分なスペックであり、実用的に使えるスマートフォンと言える。

普段から積極的に使いたいスマートフォンで、借りている期間はメインと言っても良いくらいに使っていたが、それだけに惜しい点が目立ってしまったようにも感じる。

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