中国の携帯電話事業者、渡航履歴確認サービスを開始
- 2020年02月15日
- 海外携帯電話
中国の移動体通信事業者(MNO)でChina Mobile (中国移動)として事業を行うChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)、China Unicom (中国聯通)として事業を行うChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)、China Telecom (中国電信)は渡航履歴確認サービスを開始した。
中国中央政府が取り組む企業活動の秩序ある再開を支援する措置の一環として、中国の政府機関で電気通信分野の規制を司る工業和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology:MIIT)の信息通信管理局が主導して渡航履歴確認サービスを導入している。
一部の企業などでは湖北省など特定地域に渡航履歴があれば一定期間の隔離措置などを実施しているが、特定地域への渡航履歴がないことを証明する目的や、特定地域への渡航履歴の隠蔽を阻止する目的で、渡航履歴確認サービスの導入が決まった。
特定地域への渡航履歴を明確化することで、安全かつ早期に企業活動が再開できるよう図る。
中国では契約地の一級行政区以外の一級行政区で利用することをローミングと呼称し、過去には中国国内でもローミング料が発生していた。
ローミング料はすでに撤廃されているが、ローミングの制度自体は残存しているため、ローミングの履歴から渡航先を一級行政区単位で照会する。
また、中国国外への渡航履歴があれば、国際ローミングの履歴も同時に表示されるという。
China Mobile Communications Groupは10086宛、China United Network Communicationsは10010宛、China Telecomは10001宛にSMSでCXMYD#居民身分証下4桁を送信すると10分以内に渡航履歴が返信される。
中国ではSIMカードの利用に居民身分証の登録を義務化しており、企業などが渡航履歴確認サービスを通じた渡航履歴の証明時に居民身分証の提示も要求すれば、本人が使用するSIMカードであることの確認も可能である。
工業和信息化部は14日以内に4時間以上滞在した一級行政区を照会できるよう要求しているが、China Telecomは15日以内の履歴、China Mobile Communications GroupおよびChina United Network Communicationsは30日以内の履歴を確認できるなど、移動体通信事業者によって異なる。
参考までに、China Mobile Communications Groupの場合はすべての一級行政区で運営会社が異なり、China Mobile Communications Groupの子会社各社が各一級行政区で事業会社として事業を行う。
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