香港当局、5G向けに4.5GHz帯を追加割当へ
- 2020年07月24日
- 海外携帯電話
香港特別行政区の商務及経済発展局局長(Secretary for Commerce and Economic Development)および香港特別行政区の政府機関で電気通信分野の規制を司る通訊事務管理局(Communications Authority)は第5世代移動通信システム(5G)向けに4.5GHz帯を追加割当するための公開協議を開始したと発表した。
移動体通信用途に4.5GHz帯を追加割当することを目的とした公開協議を2020年7月22日より開始しており、2020年8月18日まで業界やその他の関係者から意見を募集し、割当方式や使用料金などを決定する予定である。
追加割当の対象となる周波数範囲は4800~4840MHzと4920~4960MHzで、5GのNR方式を導入する場合、NR BandはFR1のn79を導入できる。
なお、n79を導入できる周波数は世界的には4.5GHz帯と呼称することが多いが、中国本土や香港特別行政区では4.9GHz帯前後の周波数から先行して割当しているため、一般的に4.9GHz帯と呼称されている。
これまでに、香港特別行政区では4.5GHz帯を5G向け周波数のひとつとして移動体通信用途に割当しており、通訊事務管理局は香港特別行政区の移動体通信事業者(MNO)であるChina Mobile Hong Kong (中國移動香港:CMHK)に対して4840~4880MHz、同じく香港特別行政区の移動体通信事業者であるHong Kong Telecommunications (HKT)に対して4880~4920MHzの割当を実施した。
China Mobile Hong KongおよびHong Kong Telecommunications (HKT)は割当を受けた4.5GHz帯やその他の周波数を使用してNR方式に準拠した5Gサービスを提供している。
香港特別行政区では5G向けに3.5GHz帯や26GHz帯および28GHz帯のミリ波(mmWave)も割当を実施したが、ミリ波は周波数特性からスポット的な整備が中心となり、対応した端末が香港特別行政区向けに製品化されていないため、使用を開始していない状況にある。
3.5GHz帯ではある程度のカバレッジは確保できるが、他用途との干渉を回避する目的で使用できない制限エリアが設定されているほか、屋内限定の割当も実施しており、制限事項が多い周波数となっている。
なお、屋内限定の周波数は3.3GHz帯と区別して割当を実施しているが、NR Bandとしてはn78で変わりない。
そこで、香港特別行政区全土で制限なく使用できる4.5GHz帯は5Gの整備を促進できると期待されており、追加割当を実施することになった。
通訊事務管理局は4.5GHz帯ではカバレッジを確保できるほか、すべての屋外と屋内で使用できると説明している。
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