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Orascom IHのアンゴラ参入は実現せず、AngorascomとAngola Telecomの提携撤回



エジプトのOrascom Investment Holding (OIH)の子会社でアンゴラのAngorascom Telecomunicacoesはアンゴラで移動体通信事業者(MNO)として新規参入する計画の実現が厳しい状況にあることが分かった。

アンゴラでは2017年9月に38年にもわたる長期政権が終わりを迎え、新政権下では電気通信分野をはじめとする様々な分野で新たな政策を打ち出している。

2017年時点で携帯通信サービスの人口普及率は40%前後と低い状況にとどまり、携帯通信サービスの人口普及率の上昇を目指す新政権の方針を受けて、アンゴラの政府機関で電気通信分野の規制を司るアンゴラ通信庁(Instituto Angolano das Comunicacoes:INACOM)は3社目と4社目の移動体通信事業者の新規参入を許可する方針を固めた。

第3の移動体通信事業者はアンゴラ政府が所有する国有企業のAngola Telecomとなり、2019年11月には大統領令193/19号を公布してAngola Telecomに対して事実上の免許となる統一グローバルタイトルを付与し、移動体通信事業者として携帯通信サービスを提供することを許可した。

同時にAngola Telecomの携帯通信サービスの監督権限をアンゴラの政府機関で電気通信分野の規制を司るアンゴラ通信庁(Instituto Angolano das Comunicacoes:INACOM)に委任し、Angola Telecomに対して付与した統一グローバルタイトルに基づいてAngorascom Telecomunicacoesが携帯通信サービスを提供するために必要な技術的および法的側面にも対処するよう命じていた。

Orascom Investment Holdingは子会社または関連会社を通じて複数の国で移動体通信事業者の運営に関与した実績があり、Angola Telecomと提携してAngorascom Telecomunicacoesを通じてアンゴラに参入することになった。

Angorascom Telecomunicacoesは2020年4月よりアンゴラ国内で人員募集も開始しており、2021年2月頃に移動体通信事業者として携帯通信サービスを商用化できるよう準備を進めてきた。

しかし、Angola Telecomの会長は技術的要件を満たしていないことを理由にAngola TelecomがAngorascom Telecomunicacoesと提携を撤回し、さらに第4の移動体通信事業者として選定された英国王室属領チャンネル諸島ジャージー代官管轄区のAfricell Global Holdingと通信設備を共有する計画を発表した。

これにより、Angorascom Telecomunicacoesは移動体通信事業者として新規参入することが困難な状況となった。

Orascom Investment Holdingは朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)とレバノンで移動体通信事業者の運営に関与しているが、このうちレバノンでは携帯通信事業からは撤退することがすでに決まっている。

そのため、アンゴラで携帯通信事業に新規参入できなければ、携帯通信事業の展開はkoryolink (高麗網)として展開する北朝鮮のCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)のみとなる。

なお、Africell Global Holdingはアフリカで携帯通信事業の実績が豊富で、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、シエラレオネ、ガンビア、ウガンダで移動体通信事業者として携帯通信サービスを提供している。

Angola Telecom

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