ロシアのTele2 Russia、自国に先立ち5G国際ローミングを開始
- 2020年08月31日
- 海外携帯電話
ロシアの移動体通信事業者(MNO)でTele2 Russiaとして展開するT2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSは国際ローミングで第5世代移動通信システム(5G)を提供すると発表した。
T2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSは2020年8月17日よりスイスにおける国際ローミングで5Gサービスの提供を開始している。
対象の移動体通信事業者はスイスのSunrise Communicationsである。
Sunrise Communicationsは2019年5月2日に5Gサービスを商用化しており、世界で6番目、欧州およびスイスでは2番目と早期に5Gサービスを商用化した。
5Gの通信方式はNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成を採用し、周波数はサブ6GHz帯の700MHz帯と3.5GHz帯で、NR Bandは700MHz帯がFR1のn28、3.5GHz帯がFR1のn78となる。
5Gサービスの商用化の当初は広い帯域幅を確保できるn78を先行して整備してきたが、遅れてカバレッジを確保できるn28の使用も開始しており、すでにSunrise Communicationsの5Gサービスは提供エリアを554の都市に拡大しているという。
T2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSの加入者は対象の携帯端末を使用していれば、特別な申し込みやスマートフォンの設定を変更する必要なく、自動的にSunrise Communicationsのネットワークで5Gサービスを利用できる。
対象の携帯端末は韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のSamsung Galaxy S10 5G、Samsung Galaxy S20 5G、Samsung Galaxy S20+ 5G、Samsung Galaxy S20 Ultra 5G、Samsung Galaxy Note20 5G、Samsung Galaxy Note20 Ultra 5Gの特定のモデルとなる。
なお、ロシアとスイスを結ぶ直行便は2020年3月下旬に中断したが、2020年8月15日よりロシアの航空会社であるAeroflot – Russian Airlinesがロシアの首都・モスクワとスイスのジュネーブを結ぶ直行便の運航を再開しており、スイスにおける国際ローミングの需要は復活すると期待されている。
T2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSはいずれもロシアのT2 RTK Holdingの子会社で、それぞれ対象区域が異なる。
ロシア国内では5Gサービスを商用化していないため、自国より先に外国における国際ローミングで5Gサービスの提供を開始したことになる。
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