インドネシアで5G向け周波数を割当へ、地域BWAの周波数
- 2020年12月01日
- 海外携帯電話
インドネシアの政府機関で電気通信分野の規制を司る通信情報省(Kementerian Komunikasi dan Informatika:Kominfo)は2.3GHz帯の周波数を移動体通信用途に割当すると発表した。
第5世代移動通信システム(5G)を導入するよう求めており、事実上の5G向け周波数の割当となる。
インドネシアでは5Gの導入を条件とした周波数の割当は初めてである。
割当の対象となる周波数範囲は2360~2390MHzの30MHz幅となっている。
5Gの通信方式として5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式を導入する場合、NR BandはFR1のn40を採用することになる。
移動体通信事業者(MNO)としてネットワークを運用するための免許を所有する事業者が割当を申請できるため、インドネシアの既存の移動体通信事業者であるHutchison 3 Indonesia、Indosat、Sampoerna Telekomunikasi Indonesia、Smartfren Telecom、Telekomunikasi Selular、XL Axiataが申請する資格を有する。
割当枠は3枠となるため、通信情報省は申請を審査して3社に2.3GHz帯を割当する計画である。
2360~2390MHzはすでに対象地域を限定したブロードバンド・ワイヤレス・アクセス(以下、地域BWA)向けに割当しており、インドネシア全土を15地域に分割したうえで、2360~2375MHzと2375~2390MHzに分けて地域ごとに各周波数の割当先を決定していた。
地域BWAの周波数を取得した事業体は1社を除いてすべて撤退したが、インドネシアのBerca Hardayaperkasaは引き続き8地域で2360~2375MHzと2375~2390MHzのいずれかまたは両方を保有しているため、その8地域を除いた7地域が5G向けに周波数を割当する対象地域となる。
5G向けに周波数を割当する対象地域は首都県およびその近郊、ジャワ西部、ジャワ中部、ジャワ東部、パプア、マルクおよび北マルク、スラウェシ北部となり、スマトラ北部、スマトラ中部、スマトラ南部、バリ島およびヌサ・テンガラ、スラウェシ南部、カリマンタン西部、カリマンタン東部、リアウ諸島では引き続き地域BWAで使用する。
Berca Hardayaperkasaは2009年7月に地域BWA向けの周波数を取得しており、地域BWAを整備できる対象地域には298都市が含まれるが、約10年間で地域BWAを整備した都市はわずか8都市にとどまる。
周波数を有効活用できないないうえに、周波数利用料の支払いも遅れているため、通信情報省は地域BWAを運用するための免許の更新には消極的な姿勢を示している。
なお、インドネシアの移動体通信事業者はこれまでに既存の周波数を含めて5Gを導入していない。
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