楽天モバイルが中国地方で順次高速化へ、4Gの帯域幅拡張で
- 2022年10月23日
- Rakuten-総合
Rakuten Mobile (楽天モバイル)は中国地方で第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を順次高速化することが分かった。
Rakuten Mobileは総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の中国総合通信局管内を対象区域とする1.7GHz帯の周波数を使用したLTE方式の基地局の包括免許を2019年8月9日付けで中国総合通信局より受領していた。
包括免許の有効期間は2022年9月30日までであるため、包括免許の満了前に再免許の申請を提出し、2022年10月1日付けで再免許を受けている。
当初は運用できる中心周波数と帯域幅は1842.5MHzの5MHz幅に限られていたが、再免許に伴い1835MHzの20MHz幅も追加している。
これまで、中国総合通信局管内で包括免許に基づき開設したLTE方式の基地局では5MHz幅で運用してきた。
中国総合通信局管内で開設した一部のLTE方式の基地局は個別免許を取得して20MHz幅で運用してきたが、新たな包括免許では5MHz幅に加えて20MHz幅でも運用できるため、包括免許に基づき開設した基地局も5MHz幅から20MHz幅に順次拡張すると考えられる。
総務省が運用する電波利用ホームページで2022年10月22日までに反映された情報に基づくと、中国総合通信局管内でRakuten Mobileが包括免許に基づき開設したLTE方式の基地局は3,797局で、個別免許に基づき開設したLTE方式の基地局は190局である。
電波利用ホームページに反映されるまでの期間や一時的な重複なども考慮すると、20MHz幅で運用するLTE方式の基地局は5%前後と推定できるが、2022年10月1日以降は残りの95%も20MHz幅で運用できることになる。
帯域幅の拡張に伴いLTE方式に準拠した4Gサービスの通信速度の理論値が高速化する。
下りの4×4 MIMOおよび256QAM、上りの256QAMに対応した携帯端末では5MHz幅で下り最大100Mbps/上り最大25Mbps程度にとどまるが、20MHz幅では下り最大400Mbps/上り最大102Mbpsと4倍程度の高速化を実現できる。
第5世代移動通信システム(5G)のNR方式はLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成のOption 3xで運用しており、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)を適用してNR方式とLTE方式で同時通信する。
そのため、LTE方式の通信速度の高速化に伴い5Gサービスの通信速度の理論値も高速化することになる。
通信速度の理論値は機種によって異なるほか、通信速度の実測値は通信環境によって変動することに留意しておきたい。
中国総合通信局は鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県を管轄している。
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