韓国政府が第4の携帯電話事業者を1月下旬に発表へ、候補はSejong Mobile・K Mobile・Quantum Mobileの3社
- 2016年01月22日
- 海外携帯電話
韓国の行政機関で電気通信事業などを管轄する未来創造科学部は第4の移動体通信事業者の選定結果を2016年1月下旬に発表することを明らかにした。
選定作業の進捗状況によるが2016年1月28日または2016年1月29日に発表される予定で、2016年1月29日に発表される可能性が有力である。
2015年11月には適格検査として移動体通信事業を安定的に運営する能力の審査を実施しており、この審査を通過したSejong Mobile (세종모바일)、K Mobile (K모바일)、Quantum Mobile (퀀텀모바일)の3社が最終審査に残っている。
これまで6度も新規参入に失敗しているKorea Mobile Internet (KMI)や2度の新規参入に失敗しているInternet Space Time (IST)は新規参入の申請を見送った模様である。
Sejong Mobileは仮想移動体通信事業者(MVNO)として事業を手掛けているSejong Telecomが設立しており、Sejong Telecomはブランド名をsnowmanとしてKTのネットワークを利用したサービスを展開している。
K Mobileは役人らが設立した模様で、幹部にはKorea Mobile Internetの元関係者も含まれているが、Korea Mobile Internetとは異なる事業体となっている。
Quantum Mobileは幹部にHYUNDAI MOBISの元幹部などを招聘しており、Quantum Mobileに出資するコンソーシアムにはBarun Electronics、Comtec Systems、KDC、SOLiDが参加していることが判明している。
なお、SOLiDはOptisと共同出資でSMA Solution Holdingsを設立してPantechを買収したことで知られている。
初期資本金はSejong Telecom傘下のSejong Mobileが4,000億韓国ウォン、K MobileおよびQuantum Mobileが1兆韓国ウォン近いとされている。
新規参入の移動体通信事業者には2.5~2.6GHz帯を割り当てる方針で、Sejong TelecomはFDD-LTE方式、K MobileとQuantum MobileがTD-LTE方式を希望しているという。
割当対象となる周波数および帯域幅はFDD-LTE方式がBand 7で2500.0~2520.0 MHzおよび2620.0~2640.0 MHzの20MHz幅*2、TD-LTE方式がBand 38またはBand 41で2575.0~2615.0 MHzの40MHz幅となる。
最終審査はサービス提供能力が40点満点、財政能力が25点満点、技術能力が25点満点、利用者保護計画が10点満点の計100点満点で審査を行い、ライセンスの発給対象を決定する。
ライセンスの発給は合計点は60点以上としており、また各項目において平均で7割以上の点数を獲得している必要がある。
複数の企業が合格ラインを満たした場合は、合計の点数が最も高い企業のみにライセンスを発給する計画としている。
これまでに移動体通信事業者の新規参入が失敗している理由は財政能力に不安があったためとしており、財政能力の評価が当落を決める重要な項目とされている。
第4の移動体通信事業者に選定された企業は2017年中に移動体通信サービスを開始することを見込むという。
仮に候補の3社とも移動体通信事業者として不適格であることが分かれば第4の移動体通信事業者を選定しないことも明らかにしている。
韓国における移動体通信事業者はSK Telecom、KT、LG Uplusの3社であり、おおよそのシェアはSK Telecomが50%、KTが30%、LG Uplusが20%となっている。
第4の移動体通信事業者の構想は2010年より上がっており、今回の手続きは2015年8月に始まっているが、ようやく第4の移動体通信事業者が決定することになりそうである。
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