パレスチナ当局、販売店からイスラエルのSIMカードを押収
- 2017年07月17日
- 海外携帯電話
パレスチナの税関当局はパレスチナのラマッラーにあるSIMカードの販売業者からイスラエルのSIMカードを押収したことがパレスチナメディアの報道で分かった。
パレスチナの税関当局は販売業者がイスラエルのSIMカードを販売しているとの報告を受けて、問題の販売店に立ち入り、43枚のイスラエルのSIMカードを押収したという。
イスラエルに大部分を占領され、抑圧されているパレスチナではイスラエルの移動体通信事業者が進出しているが、パレスチナで2004年に設立された法律では、パレスチナ自治政府が実効支配する領域でイスラエルのSIMカードの商取引を禁じている。
法律ではイスラエルのSIMカードの商取引を禁止するも取り締まる動きは見せていなかったが、2017年4月にはイスラエルのSIMカードの商取引に対して法的手続きを講じると表明し、イスラエルのSIMカードを排除するまで2週間の猶予を与えていた。
パレスチナの税関当局がイスラエルのSIMカードを押収したことから、ようやくイスラエルのSIMカードの排除に乗り出したことが分かる。
これまで、イスラエルの移動体通信事業者はイスラエルとパレスチナ自治政府が実効支配する領域も含めて第4世代移動通信システム(4G)、第3世代移動通信システム(3G)、第2世代移動通信システム(2G)を導入していたが、イスラエルの電気通信規制当局の抑圧により、パレスチナの移動体通信事業者はパレスチナ自治政府が実効支配する領域のみで2Gのみの導入が認められていた。
パレスチナ人にとって提供エリアが広く通信品質も良好なイスラエルの移動体通信事業者は利便性が高く、一方でパレスチナの移動体通信事業者は利便性が低いことに加えて、パレスチナの高官との汚職疑惑から悪いイメージもあり、決して人気が高いとは言えない状況にある。
ただ、パレスチナとイスラエルの電気通信規制当局の間で、2017年4月から6ヶ月以内にパレスチナ自治政府が実効支配する領域でパレスチナの移動体通信事業者が3Gを導入することを認めており、パレスチナの移動体通信事業者が抱える問題のひとつが解決されることになる。
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