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ファーウェイが北朝鮮でモバイルネットワークの構築と管理を支援、米政府が調査へ



中国のHuawei Technologies (華為技術)は朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)でモバイルネットワークの構築と管理を支援したと米国メディアが報じた。

米国メディアはHuawei Technologiesの内部文書を入手したほか、関係者から事実関係を聴取して伝えている。

Huawei Technologiesは2008年から2016年の少なくとも8年間にわたって北朝鮮のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)およびCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)と協力し、通信設備、ソフトウェア、サービスなどを提供していた。

Korea Posts and Telecommunications Corporationは北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を司る逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)傘下の国営企業である。

CHEO Technology JV CompanyはKorea Posts and Telecommunications CorporationとエジプトのOrascom Investment Holding (OIH)が出資する北朝鮮の移動体通信事業者(MNO)で、第3世代移動通信システム(3G)としてW-CDMA方式を導入し、ブランド名をkoryolink (高麗網)として展開する。

CHEO Technology JV Companyの事業にはKorea Posts and Telecommunications Corporationが深く関与するほか、Korea Posts and Telecommunications CorporationもKANGSONG NET (強盛網)としてW-CDMA方式で移動体通信事業を手掛ける。

内部資料はHuawei Technologiesの元社員が提供しており、Huawei Technologiesは中国のPanda International Information Technology (熊猫(北京)国際信息技術)と緊密に連携し、中国のDandong Kehua Economic And Trade (丹東科華経貿)とも関係を有したことが明らかにされている。

Huawei TechnologiesはPanda International Information Technologyを通じてCHEO Technology JV Companyに納入する基地局、アンテナ、その他の機器などの通信設備を北朝鮮に搬入した。

Panda International Information TechnologyはHuawei Technologiesが本社を置く広東省深圳市から北朝鮮と接する遼寧省丹東市に通信設備を輸送後、隣接する北朝鮮の平安北道新義州市に入って平壌直轄市まで鉄道で運搬したという。

Huawei TechnologiesとPanda International Information Technologyは平壌直轄市内に事務所を置いていたが、2016年には平壌直轄市内の事務所から撤収した模様である。

内部資料では米国と対立する特定の国をコード名で表記しており、中国では一般的に北朝鮮を朝鮮と呼ぶが、Huawei Technologiesの内部資料ではA9と記載していた。

米国のドナルド・トランプ大統領は米国メディアの報道を受けてHuawei Technologiesを調査する方針を示した。

Huawei Technologiesは通信設備やソフトウェアなど製品に米国の技術を適用しているため、米国の輸出管理規則(Export Administration Regulations:EAR)に違反する可能性が指摘されている。

米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)が管轄する輸出管理規則(Export Administration Regulations:EAR)ではデュアルユース品(二重用途物品)の輸出管理を実施しており、米国原産の部品、ソフトウェア、特許を含む技術もしくはこれらの米国原産のデュアルユース品を一定以上の割合で含む物品が規制対象となる。

直接的または間接的を問わず北朝鮮向けの輸出では10%以上の割合で米国原産のデュアルユースを含むと規制対象となるため、すべての北朝鮮に対する輸出が規制対象になるとは限らない点は注意しておきたい。

その点も踏まえて米国政府は調査を行うと思われるが、Panda International Information TechnologyおよびDandong Kehua Economic And Tradeは取引するにあたり十分に注意が必要な企業である。

Huawei Technologiesとその関係会社は2019年5月16日付けで輸出管理規則の対象品目の取引を原則不許可の許可制とするEntity Listの対象に指定されたが、それに先立ちPanda International Information Technologyは2014年6月26日にEntity Listに指定されている。

また、Dandong Kehua Economic And Tradeは2017年11月21日付けで米国の政府機関である財務省(Department of the Treasury)傘下の外国資産管理局(Office of Foreign Asset Control:OFAC)によってSpecially Designated Nationalsに指定されており、米国内の資産凍結および個人と法人を含めた米国人との取引が禁じられた。

米国人以外はSpecially Designated Nationalsの指定を受けた者と意図的に大規模な取引を行うとSpecially Designated Nationalsの指定を受ける可能性がある。

なお、Huawei Technologiesとの関係が指摘されたPanda International Information Technologyの親会社である中国のPanda Electronics Group (熊猫電子集団)およびDandong Kehua Economic And Tradeはいずれも従来より北朝鮮と関連した事業を有する。

Panda Electronics Group (熊猫電子集団)は間接的に国務院(State Council)と地方政府が完全所有する国有企業で、国務院が経営権を保有しており、関連会社で中国のNanjing Panda Electronics Company (南京熊猫電子)は北朝鮮の政府機関である電子工業省(Ministry of Electronics Industry)が出資するTaedonggang Computer Joint Venture Company (大同江計算机合営会社)と北朝鮮でAchim-Panda Computer Joint Venture Company (アチム・パンダ・コンピュータ合営会社)を共同で設立し、Achimのブランド名でタブレットなどを展開した。

なお、Achim-Panda Computer Joint Venture CompanyはAchim Computer Joint Venture Company (アチム・コンピュータ合営会社)に社名を変更している。

Dandong Kehua Economic And Tradeは北朝鮮のKorea Succession Technology Joint Venture Company (朝鮮継承技術合作会社)とDandong Sanqianli Restaurant Service (丹東三千里酒店服務)を中国で設立し、北朝鮮から従業員を受け入れて朝鮮食堂として知られる飲食店の三千里を運営してきた。

2012年9月には北朝鮮側の出資者がKorea Commercial Trading Company (朝鮮商業貿易会社)に変更されており、2017年夏頃には三千里の運営を終了して閉鎖した。

The Washington Post

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