チェコのVodafone Czech Republic、2021年3月に3Gサービスを終了
- 2020年07月12日
- 海外携帯電話
英国のVodafone Groupの完全子会社でチェコの移動体通信事業者(MNO)であるVodafone Czech Republicは第3世代移動通信システム(3G)を2021年3月末に終了すると発表した。
Vodafone Czech Republicは3GとしてW-CDMA方式を採用し、2009年3月9日よりチェコの首都・プラハの一部からW-CDMA方式に準拠した3Gサービスの提供を開始したが、2021年3月31日をもってチェコ全土で3Gサービスの提供を終了するという。
すでに第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を導入しており、LTE方式に準拠した4Gサービスの人口カバー率は99%以上で3Gサービスの人口カバー率を上回っている。
Vodafone Czech Republicの統計から3Gサービスの利用は大幅な減少が続いており、2021年3月31日をもって3Gサービスの提供を終了することに決めた。
第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式に準拠した2Gサービスは残すため、4Gサービスに非対応の携帯端末でも音声通話やSMSは2Gサービスで利用できる。
ただ、高速なデータ通信や高音質な音声通話を利用できる4Gサービスへの移行を促進しており、Vodafone Czech Republicとしてはスマートフォンをはじめとする携帯端末の販売は数年間にわたり4Gサービスに対応した機種に集中してきた。
4Gサービスを利用するためには2013年より発行しているLTEの文字が記載されたSIMカードが必要となり、4Gサービスに非対応のSIMカードを所有している場合は無料で交換を受け付ける。
LTE方式の周波数は2.6GHz帯(Band 7)、2.1GHz帯(Band 1)、1.8GHz帯(Band 3)、900MHz帯(Band 8)、800MHz帯(Band 20)を使用しており、一部の周波数に対応する場合は4Gサービスを十分に活用できない可能性が高いため、すべての周波数に対応した携帯端末の利用を推奨している。
W-CDMA方式の周波数は2.1GHz帯(Band I)で運用しており、2.1GHz帯はVodafone Czech Republicが割当を受けた20MHz幅*2のうち15MHz幅*2をLTE方式、5MHz幅をW-CDMA方式に残しているが、3Gサービスの提供を終了後はLTE方式へ完全に転用する予定である。
なお、Vodafone Czech RepublicはCesky Mobilとして設立し、1999年10月8日にGSM方式の免許を取得、2000年3月1日に2Gサービスを商用化、2004年9月27日に社名をOskar Mobilに変更、2005年2月3日にW-CDMA方式の免許を取得した。
2005年7月1日にはVodafone Groupが取得してVodafone Groupの傘下に入り、2006年2月1日に社名をVodafone Czech Republicに変更している。
W-CDMA方式の免許は有効期間が20年間で、20億チェココルナ(約90億2,840万円)で取得しており、当初は遅くとも2008年1月1日までに3Gサービスを商用化する方針を示していたが、3Gサービスの商用化は大幅に遅れた。
計画通りに終了すれば、免許の満期を待たずにW-CDMA方式の運用を終えることになる。
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