豪州のVodafone Australiaが5Gサービスを商用化
- 2020年11月17日
- 海外携帯電話
豪州(オーストラリア)の移動体通信事業者(MNO)でVodafoneとして事業を行うTPG Telecomは第5世代移動通信システム(5G)を商用化した。
2020年11月12日よりNR方式に準拠した5Gの商用サービスの提供を正式に開始することになった。
TPG Telecomは2020年6月29日付けで社名をVodafone Hutchison AustraliaからTPG Telecomに変更しており、Vodafone Hutchison Australiaの時代より5Gの試験サービスを提供してきた。
2020年3月5日に提供を開始した5Gの試験サービスは一般の顧客も利用できるが、提供エリアはニューサウスウェールズ州パラマタに限定されていた。
公式ウェブサイトでは2020年半ばに5Gの商用サービスの提供を開始する計画を案内していたが、2020年11月12日付けで公式ウェブサイトを更新しており、豪州の一部の地域で5Gの商用サービスの提供を開始したことを案内している。
5Gの商用サービスはオーストラリア首都特別地域で首都のキャンベラ、ニューサウスウェールズ州の州都・シドニー、ニューカッスル、セントラルコースト、ビクトリア州の州都・メルボルンおよびジーロング、クイーンズランド州の州都・ブリスベンおよびゴールドコースト、南オーストラリア州の州都・アデレード、西オーストラリア州の州都・パースおよびその周辺の一部が提供エリアとなる。
5Gに対応したスマートフォンとして複数のスマートフォンを取り扱い、5Gを利用する場合はVodafoneのラインナップで取り扱う5Gに対応したスマートフォンを購入することが推奨されている。
Vodafoneのラインナップで取り扱う5Gに対応したスマートフォンはTPG Telecomの5Gネットワークに最適化されており、ほかの5Gに対応したスマートフォンでは5Gが動作しない場合があるという。
5Gの通信方式はNR方式を導入しており、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用している。
周波数はサブ6GHz帯の3.5GHz帯を使用し、NR BandはFR1のn78となる。
また、LTE方式を運用する700MHz帯でも試験を実施しており、将来的にFR1のn28も導入する計画である。
5Gの通信設備のベンダはVodafone Hutchison Australiaの時代に決定しており、当初は中国のHuawei Technologies (華為技術)を採用することで決定していた。
しかし、豪州政府が中国企業の採用を許可せず、Vodafone Hutchison AustraliaはHuawei Technologiesの代わりにフィンランドのNokiaを選定した。
そのため、TPG Telecomの5GネットワークはNokiaから調達した通信設備を使用して構築している。
まずは携帯通信用途で5Gを提供しているが、2021年前半には固定通信用途でも5Gの提供を開始する計画である。
なお、豪州ではすでにTelstraおよびOptus Mobileが5Gを導入しており、TPG Telecomは豪州で3番目に5Gを商用化したことになる。
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