北朝鮮の経済特区・羅先特別市で北朝鮮製とされるスマートフォンケースを購入
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の経済特区・羅先特別市を訪問してスマートフォンのケースを購入した。
羅先特別市は羅先経済貿易地帯として経済特区に指定されており、北朝鮮の北東部に位置する。
北朝鮮ではスマートフォンの利用者が増加しており、スマートフォンを利用する多くの人民がケースを装着している。
スマートフォンのケースは首都・平壌直轄市でも購入しているが、羅先特別市ではどのような場所でどれくらいの価格でスマートフォンのケースが売られているのか、スマートフォンのアクセサリ類に関する事情と消費の動向を視察する目的で羅津市場を現地了解した。
なお、羅津市場は撮影禁止であるため、羅津市場内の写真は一切ない。
羅津市場には小規模ではあるものの、ガジェット関連のコーナーがあり、そこでスマートフォンのケースが売られていた。
北朝鮮では「아리랑(アリラン)」や「평양(ピョンヤン)」のように、北朝鮮の独自ブランドを冠したスマートフォンが売られているが、北朝鮮で売られるスマートフォンのケースにはスマートフォンと同じく朝鮮語で「아리랑」や「평양」のロゴが入るものが存在する。
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スマートフォンと同じく朝鮮語で「아리랑」や「평양」のロゴが入る
Arirang AP121 (아리랑 AP121)、Arirang 151 (아리랑151)、Pyongyang2416 (평양2416)、Pyongyang2417 (평양2417)、Pyongyang2419 (평양2419)のケースが売られており、1個あたり20中国人民元とのことで、とりあえず全種類を1個ずつ購入した。
中国と共同開発している羅先特別市では中国と人・物・金の移動が多く、通貨は朝鮮民主主義人民共和国ウォン(KPW:以下、北朝鮮ウォン)より中国人民元(CNY)が一般的に使われる。
筆者は「GOLDEN TRIANGLE BANK (黄金の三角州銀行)」で両替して北朝鮮ウォンを使用していたが、あらゆる商店で価格表記は中国人民元が圧倒的に多く、北朝鮮ウォンで支払いたいと申し出ると、店員が面倒くさそうな表情で北朝鮮ウォンに計算していた。
羅先市場でも中国人民元が最も一般的に使われており、やはり中国人民元での支払いが最適のように感じた。
北朝鮮はCentral Bank of the Democratic People’s Republic of Korea (朝鮮民主主義人民共和国中央銀行)が公示する公定レートと市場交換レート(以下、実勢レート)の二重レートが存在しているが、羅先特別市では実勢レートを適用し、1中国人民元は1,220北朝鮮ウォンほどである。
なお、公定レートは主に外貨商店で適用し、実勢レートは主に内貨商店で適用する。
「아리랑」や「평양」のロゴが入ったスマートフォンのケースは北朝鮮製との説明を受けた。
購入してすぐにその場で開封して商品を確認したところ、最初から少し汚れも見られるが、価格を考慮するとある程度は仕方ないだろう。
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Arirang AP121 (左)とPyongyang2416 (右)に装着した
パッケージにQRコードが付けられた北朝鮮製の製品が増えており、スマートフォンのケースも例外ではない。
羅津市場は撮影禁止であるためにQRコードを読み取るためにも購入する必要があったが、購入後にQRコードを読み取ると製造時期などが表示された。
商品によって製造工場の所在地や販売元の連絡先を表示するなど様々であり、QRコードの内容は一律で決められているわけではなく、製造元や販売元の判断で内容を決めているようである。
QRコード部には商品名として손정화케스(手電話ケース)や손정화가방(手電話カバン)と記載されている。
北朝鮮では携帯電話を손전화(手電話)や손전화기(手電話機)と呼んでおり、ケースはそのままケースもしくはカバンと呼ばれることが分かる。
なお、スマートフォンは지능형손전화(知能型手電話)や지능형손전화기(知能型手電話機)と区別することもある。
筆者は原則としてスマートフォンにケースを装着しない主義であるため、付属品など無料で付属すれば稀に使うこともあるが、スマートフォンのケースは基本的に購入しない。
スマートフォンのケースは初めての購入が平壌直轄市で、2度目が羅先特別市、いずれも北朝鮮の都市となった。
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問い合わせなどがあれば、paopao0128[at]gmail.comまで気軽に連絡をいただければ幸いである。 ※ [at]は@に置き換え
スマートフォンのケースはすべて購入直後に羅先特別市で開封し、掲載の写真はすべて羅先特別市内で撮影した。
その他、Facebook、Instagram、Twitterにおいても北朝鮮関連の情報や写真を公開しているので、気になれば目を通していただきたい。
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