ベトナム当局が移動体通信に周波数を新規割当へ、26GHz帯は5Gに
- 2020年08月25日
- 海外携帯電話
ベトナムの政府機関で電気通信分野などの規制を管轄する情報通信省(Ministry of Information and Communications:MIC)は移動体通信向けに周波数を新規割当する計画を発表した。
移動体通信向けに新規割当する周波数はサブ6GHz帯では2.3GHz帯および2.5GHz帯、ミリ波(mmWave)では26GHz帯である。
各周波数で導入する通信方式は指定していないが、標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で定義されたBandを考慮すると、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式または第5世代移動通信システム(5G)のNR方式の導入に適した周波数となる。
対象の周波数範囲は2.3GHz帯が2300~2400MHzで、50MHz幅と40MHz幅の2ブロックが割当枠となり、残りの10MHz幅はガードバンドとなっている。
2.5GHz帯は2500~2690MHzが対象の周波数範囲となり、100MHz幅と90MHz幅の2ブロックを割当枠とする。
26GHz帯では24250~27500MHzが対象の周波数範囲で、最も低い50MHz幅がガードバンドに設定されており、残りの周波数は400MHz幅ずつ8ブロックを割当枠とする計画である。
1社あたりが取得できる帯域幅には上限を設定する意向で、2.3GHz帯と2.5GHz帯はそれぞれ1ブロック、26GHz帯は3ブロックを上限とする方針を示した。
2.3GHz帯と2.5GHz帯はいずれもLTE方式またはNR方式の導入に適しており、LTE BandはそれぞれBand 40とBand 41、NR Bandはそれぞれn40とn41を導入できる。
すでにBand 40やBand 41は世界的に多くの移動体通信事業者(MNO)が採用している。
n40は導入の実績こそないが、すでに製品化された一部の端末が対応しており、n41はベトナムの近隣諸国も含めて複数の移動体通信事業者が導入したほか、Band 41とn41はダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)を実装して運用することも可能である。
26GHz帯ではNR方式の導入が決定的で、NR Bandはn258に該当する。
n258はすでに一部の移動体通信事業者が限定的に導入している。
アジア、大洋州、欧州の一部の国や地域では26GHz帯の割当が実施されており、将来的にアジア、大洋州、欧州を中心にn258の導入が進むと思われる。
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