HTCが2020年通期の売上高を発表、9年連続減で20年前の低水準に
- 2021年01月07日
- Android関連
台湾のHTC Corporation (宏達国際電子)は2020年通期の売上高を発表した。
2020年12月31日に終了した12ヶ月間となる2020年通期は前年同期比42.03%の58億5700万新台湾ドル(約215億9,021万円)となり、前年同期比で4割以上の大幅な減少を記録する結果となった。
直近では2002年通期の45億6,400万新台湾ドル(約167億7,683万円)が最も近い数値で、2020年通期は20年前に近い低水準を記録したことになる。
また、2011年通期をピークとして2012年通期から9年連続で減少したほか、台湾証券取引所に上場後の2002年通期以降で過去最低を更新するとともに、上場前の2000年通期以来で20年ぶりに100億台湾ドル(約368億6,067万円)を下回った。
過去最高は2011年通期の4,657億9,000万台湾ドル(約1兆7,170億1,215万円)であるため、2020年通期は全盛期のわずか1.26%にとどまる。
2020年通期と2020年第4四半期の詳細な業績は改めて決算説明会を開催して公表する予定である。
HTC Corporationは業績の低迷が止まらないが、その要因は主にスマートフォンをはじめとした携帯端末事業の不振の深刻化やVR (仮想現実)事業の伸び悩みが考えられる。
携帯端末事業では台湾にとどまらず世界各地でスマートフォンの販売台数を伸ばし、飛躍的な成長を遂げた。
ただ、スマートフォンの販売不振に伴いHTC Corporationの成長の原動力として機能した携帯端末事業も大幅に規模を縮小することになった。
すでに携帯端末事業では開発部門の一部や製造機能の一部を売却したほか、複数の国と地域で携帯端末の販売を終了して事実上撤退するなど、携帯端末事業は段階的に規模の縮小を余儀なくされた。
携帯端末事業の縮小を受けて、VR事業を主力事業とするために注力しているが、過去の携帯端末事業ほどの規模には遠く及ばず、それがHTC全体の業績として反映されている。
ほかに2019年後半からHTC Corporationが保有するHTCおよびHTC Wildfireの商標を使用してスマートフォンを展開する権利を外部企業に付与するブランドライセンス事業も開始したが、規模が小さくHTC Corporationの業績に貢献できているとは言い難い。
なお、HTC Corporationが2020年に発売したスマートフォンはHTC Desire 20+、HTC Desire 20 pro、HTC U20 5Gの3機種である。
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