深圳唯一のOPPO旗艦店を訪問、OPPO R9s 黒色版など展示が充実
- 2016年12月30日
- Report
中国の広東省深圳市を訪問する機会があり、深圳市にあるGuangdong OPPO Mobile Telecommunications (広東欧珀移動通信)の旗艦店を訪れた。
中国ではスマートフォンの購入のうち、大半がオンラインでなく実店舗のようなオフラインである。
実店舗ではスマートフォンを体験する機会を与えるほか、サポートによる安心感を与えることもできる。
そこで、Guangdong OPPO Mobile Telecommunicationsは実店舗を拡充しており、広告展開も含めてオフラインを強化する戦略に出た。
Guangdong OPPO Mobile Telecommunicationsが展開する実店舗のうち一部は展示内容をより充実させた旗艦店となっている。
OPPO深圳南山海岸城店は旗艦店と位置づけられており、深圳市では唯一の旗艦店に該当する。
最寄駅は深圳地下鉄の2号線および11号線の後海駅で、後海駅からは徒歩圏内である。
後海駅のD1出口から出てすぐの階段を上がり、まっすぐに進むだけでOPPO深圳南山海岸城店に辿り着けるため、まず迷うことはないはずだ。
OPPO深圳南山海岸城店ではスマートフォンの展示が充実しており、フラッグシップのスマートフォンからエントリークラスのスマートフォンまで手に取って試せる。
フラッグシップのスマートフォンはOPPO Rシリーズで、その最新機種はOPPO R9sである。
トレンドは黒色、Guangdong OPPO Mobile TelecommunicationsはOPPO R9sの黒色をOPPO R9s 黒色版として特別扱いしている。
OPPO R9s 黒色版は通常のOPPO R9sとは異なり、専用のプロモーション素材を用意している。
また、OPPO深圳南山海岸城店では中央に1台だけ目立つように展示されるなど、やはり特別扱いであることが見て取れた。
OPPO R9sの大型版となるOPPO R9s Plusはモックアップのみ展示されていた。
Guangdong OPPO Mobile Telecommunicationsは中国において、2016年第3四半期にスマートフォンの出荷台数で1位になったが、OPPO R9が大ヒットしたことが大きな要因だ。
OPPO R9sが登場してからは旧機種となったものの、大ヒットしたOPPO R9も試せる。
OPPO R9は背面に約1300万画素のカメラ、前面に約1600万画素カメラを搭載し、前面のカメラが強化されていることが分かる。
急速充電のVOOCに対応していることも高い評価を受けた。
OPPO Rシリーズのスマートフォンは経済レベルが比較的高い都市で好調で、一方でGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsは経済レベルが高くない都市でも実店舗を展開している。
エントリークラスのスマートフォンとしてはOPPO Aシリーズを用意しており、OPPO Aシリーズが経済レベルが高くない都市でもよく売れた。
Guangdong OPPO Mobile TelecommunicationsはOPPO Camera Phone (OPPO 拍照手机)をキャッチコピーとしており、カメラ機能を充実させている。
カメラ機能と言っても、背面のカメラではなく前面のカメラで自分撮り(Selfie)機能を強化し、これが大きく評価された。
中国では自分撮りの需要が高いことを受けて、自分撮り機能を強化しているが、OPPO Aシリーズでも自分撮り機能の強化は手を抜いていない。
OPPO Aシリーズの最新機種となるOPPO A59sは背面が約1300万画素、前面が約1600万画素となり、大ヒットしたOPPO R9と同様にカメラの画素数は前面が背面を上回った。
画質の決定要素は画素数のみではないが、一般消費者に対して画素数は分かりやすい指標であり、メーカー側としても宣伝しやすい。
キャッチコピーからも分かるように、簡潔に特徴をアピールして一般消費者にそのイメージを定着させたことも勝因のひとつである。
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OPPO A59の前面。
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OPPO A37の前面。
OPPO深圳南山海岸城店ではスマートフォンの展示や販売以外に、アクセサリ類の販売も手掛ける。
スマートフォンの購入時にアクセサリ類も一緒に買うことが可能で、旗艦店だけあって一般的な実店舗よりもアクセサリ類は充実している。
Guangdong OPPO Mobile Telecommunicationsは急成長を遂げた裏で非正規品の流通量が増えており、アクセサリ類もOPPOロゴを入れただけの非正規品が存在する。
旗艦店では誤って非正規品を購入する懸念もなく、安心してアクセサリ類を選べる。
休憩スペースや充電スペースも用意されており、スマートフォンを見ながらゆっくりとくつろげる。
充電スペースでは充電5分間、通話2時間と、VOOCの宣伝も忘れていない。
VOOCはGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsが独自研究により開発しており、中国の政府機関である国家通訊終端産品質量監督検験中心からも安全で優秀な技術として認定されている。
Guangdong OPPO Mobile TelecommunicationsはスペインのサッカークラブであるFC Barcelonaの公式スポンサとして契約を交わしている。
北京市にある旗艦店のOPPO北京豊台劉家窯旗艦店では外観がFC Barcelonaのデザインに改装されたが、OPPO深圳南山海岸城店は通常のデザインである。
しかし、Guangdong OPPO Mobile TelecommunicationsとFC Barcelonaの公式スポンサ契約を記念したリュックが展示されていた。
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FC Barcelonaとコラボレーションしたリュック。
旗艦店は一般的な実店舗よりGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsの意向が濃く反映される。
そのため、Guangdong OPPO Mobile Telecommunicationsの戦略を掴むためには一般的な実店舗より旗艦店に足を運ぶ方が有効だ。
しかし、実店舗の展開を強化する取り組みでは、旗艦店だけではなく一般的な代理店にGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsのコーナーを設け、十分な販売奨励金を提供して販売促進に努めたことも販売台数の増加に貢献しており、旗艦店だけを見ればGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsの戦略すべてが分かるわけでもない。
これはGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsに限定したことではないが、経営資源を集中させている取り組みを的確に把握し、そこを見ることでより市場動向を的確に掴めるはずである。
Guangdong OPPO Mobile Telecommunicationsの急成長により、日本でもGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsに関する記事は見かける機会が増えているが、長年のGuangdong OPPO Mobile Telecommunicationsの取り組みを見ずに、成功の要因を的確に捉えていない記事が多いことは少々残念に感じるところだ。
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