モバイルプリンスのファーウェイ王国ファンミーティングでHUAWEI P9を試した
- 2016年12月15日
- Report
中国のHuawei Technologies (華為技術)の日本法人であるHuawei Technologies Japan (華為技術日本:以下、ファーウェイ・ジャパン)主催の「モバイルプリンスのファーウェイ王国ファンミーティング」の大阪会場にブロガー枠で参加したのでレポートを掲載する。
モバイルプリンスのファーウェイ王国ファンミーティングではHUAWEI P9とHUAWEI MateBookがピックアップして紹介されており、本記事ではHUAWEI P9の紹介された機能などを紹介する。
HUAWEI P9の主要な特徴はプレゼンテーションで紹介されており、まずはプレゼンテーションの内容を元に各種機能を取り上げる。
最大の特徴はカメラ機能であり、カメラ機能は最も時間をかけて重点的に紹介された。
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世界初のLeicaダブルカメラスマートフォンとアピール。
Huawei TechnologiesはドイツのLeica Cameraと長期技術提携を締結しており、HUAWEI P9のカメラにはLeica Cameraの技術を適用している。
最先端を行くダブルカメラとしており、HUAWEI P9のために特別に設計された高品位レンズを搭載する。
Leica Camera基準によるレンズ透明度、収差、フレア評価を満たし、Huawei TechnologiesとLeica Cameraが共同で選定および改良した最適な6Pレンズソリューションを採用している。
また、個々のレンズは厳密にスクリーニングしているという。
Leica Cameraの技術を適用したことによるLeica画質をアピールしており、Leica Cameraの画質基準に準拠したSNR(信号ノイズ比)、演色、鮮明度をHuawei Technologiesの画像処理アルゴリズムにより実現し、想像を絶するほどシャープで鮮やかな画質を実現するとのことである。
背面のカメラはダブルセンサとなり、約1200万画素モノクロセンサと約1200万画素RGBセンサのダブルセンサとなる。
モノクロセンサでは形状や輪郭のディテールを取得し、RGBセンサは色情報を取得し、両センサは一緒にリアルタイムで動作する。
シングルセンサと比べて50%も多くのディテールを捉え、300%も多くの光を取り込めるという。
4.5mmの薄さの6Pレンズシステムを採用しており、ガラスカバーは高精度で加工されたCorning Gorilla Glass 3で、カメラ部分に隆起のない薄型筐体の実現に貢献している。
一部で話題のスマートフォンとも呼ばれるApple iPhone 7 Plusとの比較も紹介された。
HUAWEI P9はApple iPhone 7 Plusと比べてより明るく、より鮮明に写真を撮影できるという。
優れたハードウェアに加えて、画像処理も最先端の技術を適用している。
最先端の画像処理技術により画像合成、深度計算、ノイズ除去、明るさ調整、色調整なども高度化した。
優れた撮影機能としてハイブリッドフォーカスシステムを紹介しており、シーンを問わず高速かつ正確なフォーカス調整を安定的に実現するという。
フォーカスシステムとしてはレーザーオートフォーカス、深度フォーカス、コントラストフォーカスを搭載している。
レーザーオートフォーカスは高速かつ暗所でも動作し、近距離用とのことである。
深度フォーカスは高速で明るいシーンに向いている。
コントラストフォーカスは明るいシーンに向いており、単独では早くないが、最も正確という。
1.2秒以下のフォーカス速度を実現し、ローライトシーンではApple iPhone 6sより30%も高速なフォーカス速度を実現した。
優れた撮影機能としてスマートフィルムモードも紹介しており、3種類から色合いを選択できる。
標準は実物に近い色を表現し、鮮明は鮮やかで躍動感を演出し、ソフトは落ち着いた色合いに仕上げる。
シーンに応じて撮影時にスマートフィルムモードを適切に選択しておけば、撮影後の画質編集は不要になるとアピールしている。
優れた撮影機能としてモノクロ撮影や低照明撮影性能も紹介しており、特にモノクロ撮影の機能は推されているように感じた。
モノクロ撮影ではディテールを捉えて奥行きを感じられる雰囲気のある撮影を楽しめるとしており、芸術的な写真を撮影できるとのことである。
卓越した低照明撮影性能により、非常にクリアな写真を撮影できるという。
優れた撮影機能としてデジタル絞り効果を紹介し、プロのボケ味を出せるという。
リアルタイムで効果を確認して撮影可能で、リアルタイムプレビューに対応したデジタル絞り効果はHuawei Technologiesのみとアピールしている。
カメラを重点的に紹介した後はプレミアムデザインを紹介し、最少主義のデザインを採用したという。
コンパクトなフォルムと流線形のエレガントなルックスとしており、HUAWEI Pシリーズで特徴的なスタイリッシュかつモダンなメタルユニボディとなる。
シックなカラーと高級感のある仕上げとし、洗練された外観と心地よい触感を実現している。
高精度の加工技術により、エッジ部分の美しいダブルダイヤモンドカットもポイントとのことである。
素晴らしい写真を撮れてもそれを楽しめなければ意味がなく、HUAWEI P9は撮影した写真も楽しめるディスプレイを搭載する。
ディスプレイはサイズが約5.2インチで解像度がFHD(1080*1920)のIPS液晶を搭載し、最大同時発色数は約1670万色、画素密度は423ppiとなる。
500nitの明るいディスプレイで、NTSC比は96%、シネマ規格の色域に完全対応としており、撮影した写真の色を忠実に表現できる。
狭額縁設計を使用しており、左右の額縁は約1.7mmに仕上げられている。
プレゼンテーションでは最後の方にオマケ程度であったが、個人的には通信性能は重視したい。
LTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーション(CA)に対応し、日本国内では通信速度が下り最大262.5Mbpsとなる。
LTE UE Category 6に対応しており、キャリアアグリゲーションの組み合わせはCA_1A-3A、CA_1A-8A、CA_1A-19A、CA_3A-8A、CA_3A-19Aで、日本国内の携帯電話事業者ではNTT DOCOMOとSoftBankのネットワークでキャリアアグリゲーションを使える。
キャリアアグリゲーションは2コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(2CC CA)までとなり、3コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(3CC CA)や4×4 MIMOおよび256QAMには非対応となるが、実用的に使うには十分のはずである。
対応周波数も充実しており、日本のみならず外国に渡航時も多くの国と地域で活躍できるだろう。
Signal+やスマートWiFiランキングも備えており、Signal+はバーチャルトリプルアンテナによる自動切り替え機能により持ち手による信号遮断を防いでシームレスな通信を実現し、スマートWiFiランキングは信号強度だけではなく通信の体験品質を考慮して自動的に無線LANのアクセスポイントの優先度を並び替える。
通信機器ベンダでもあるHuawei Technologiesらしい通信性能の強化を感じた。
HUAWEI P9は生体認証として指紋認証を搭載している。
第4世代の指紋認証としており、最高レベルのセキュリティを実現したという。
なお、指紋の3D情報まで認識する高度な生体認証システムにはFOTAで対応予定とのことである。
プレゼンテーションが終わり、実機をじっくりと触れた。
まずは外観をチェックする。
フロントのカメラは約800万画素で、ディスプレイの下にはHUAWEIのロゴタイプが入る。
ナビゲーションキーはディスプレイ上に表示される。
カメラの横にはカメラ用のデュアルカラーLEDフラッシュを搭載し、Leica CameraのロゴタイプやHUAWEIのロゴタイプも背面に入れられている。
指紋認証センサは背面に搭載する。
質感の高い背面パネルに仕上げられている印象である。
前面から見て右側面には音量キーと電源キーを備える。
前面から見て左側面にはSIMカードスロットおよびmicroSDカードスロットを備える。
各種スロットはピンで穴を突いて出すことになり、SIMカードスロットはNano SIM (4FF)となる。
下側面にはスピーカー、イヤホン端子、充電端子が配置されている。
充電端子はUSB Type-Cを採用しており、表裏の区別が不要である。
標準セットにはACアダプタ、USBケーブル(A to C)、USB変換アダプタ(micro-B to C)も同梱されているため、あらかじめこれらを準備しておく必要はない。
カメラ機能が最大の特徴であり、カメラ機能をチェックしてみた。
ディスプレイ上のシャッターボタンの上にあるバーを上方向にスワイプするとプロカメラモードを設定できる。
プロカメラモードではPROと表示される。
詳細な設定が可能で、カメラで遊びたい人にはよさそうである。
モノクロ撮影もここから設定できる。
夜間撮影などシーンに応じて細かく設定することが可能である。
筆者の個人的な利用用途では文書スキャンモードも活躍してくれそうである。
標準の状態で撮影してみた。
アップロードの都合上でサイズを小さくしており、画質などは参考程度としていただきたい。
大阪会場には撮影に使えそうな都合のよい被写体がなかったことは残念である。
芸術的な写真を撮影できるというモノクロ撮影を試してみた。
カメラ機能以外に、個人的に気になった機能などを紹介する。
通知バーに通信事業者名を常時表示できないスマートフォンは少なくないが、HUAWEI P9は設定で表示できる。
外国でSIMカードを入れ替えて複数の通信事業者のネットワークで通信速度を測定した際など、通信事業者名が表示されていればスクリーンショットを見ただけで通信事業を判別できるため、個人的には嬉しい機能のひとつである。
また、通知バーには通信速度を表示することも可能としている。
スマートスクリーンショットの設定をONにしてから指関節で2回タップすることでスクリーンショットを撮影できる。
片手操作の場合は出番が少なそうであるが、机に置いた状態で操作する場合などは手軽に使えそうである。
ディスプレイ上で指定の文字を描くと特定の機能を一発で起動できる機能を搭載しており、例えば描画の設定をONにしてからcの文字を描いてカメラを一発で起動するようなことができる。
cを描いてカメラを起動、eを描いてChromeを起動、mを描いて音楽を起動、wを描いて天気を起動するなど、複数の機能に割り当てられる。
アプリ一覧から起動したいアプリをわざわざ探す必要なく、これと同様の機能を搭載したスマートフォンで便利と感じていた機能であるだけに、この機能は評価が高い。
ナビゲーションキーの配置を変更できるスマートフォンは増えているが、もちろんHUAWEI P9でも変更できる。
また、ナビゲーションキーの配置変更に加えて、通知パネルのキーを追加することも可能で、4種類の選択肢が用意されている。
ディスプレイを小さく表示する機能を搭載するスマートフォンは増えており、HUAWEI P9でもその機能を搭載する。
ミニ画面表示の設定をONにしてからナビゲーションキーの領域をスワイプすると、標準画面とミニ画面の切り替えが可能である。
個人的には記事用の写真を外国の街中でサクッと撮影するためにスマートフォンを使うことも少なくないため、スマートフォンを選択する上でカメラ機能は重視したい。
モノクロ撮影のような芸術的な写真の撮影にはあまり関心が高くないが、標準設定では実物に近い色を表現できるため、筆者の利用用途でも活躍してくれそうには感じた。
カメラに求めることは人それぞれと思われるが、多くのカメラの設定が用意されているため、様々な嗜好のライトユーザからヘビーユーザまでカバーできそうである。
日本ではHUAWEI Mate 9が発表されたが、PシリーズとMateシリーズはコンセプトが異なる。
また、HUAWEI Mate 9は約5.9インチのディスプレイを搭載して筐体は大きく、各シリーズのターゲット層から考慮してもPシリーズがメインストリームに相応しそうな印象は受ける。
韓国では2016年12月よりHUAWEI P9の販売を開始したばかりで、決して過去の製品となったわけではなく、HUAWEI Mate 9の登場後も十分に魅力的な製品であることには変わらないだろう。
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